妊娠中の女性が付けているマタニティマーク。ご存じの人も多いでしょうが、「マタニティを応援するマーク」があるのもご存じですか?
近年では妊婦や赤ちゃんを連れたママが、公共の場で肩身の狭い思いをするケースも耳にします。妊婦さんをサポートし、応援する気持ちがある人も多い中、それを何らかの方法でうまくアピールできないものか。今回は「マタニティを応援するマーク」についてご紹介していきます。
「マタニティを応援するマーク」とは一体?
マタニティマークは、妊娠したのちに自治体から母子手帳が発行される際などに、一緒にもらえるケースが多いです。マタニティマークはその名の通り、妊娠中の女性が身につけるものですが、一方でマタニティを応援するマークとは一体どういったものなのでしょうか?
東京都の会社員がはじめた取り組み
マタニティを応援するマークとは、東京都の男性会社員である市橋直久さんが自ら考案し、作成したものです。妊娠や子育てに対し、ポジティブに応援している人々を可視化させたいという気持ちから、制作・普及をはじめられました。当初は自らデザインを作成して地元企業に依頼し、1000個のストラップを制作(マタニティマークの使用許可申請をされています)。身近な友人や地元企業・団体などに普及活動し、反響もあったことからクラウドファンディングで100万円の資金を集め、1万個のストラップを制作されています。
マタニティマークをやさしく包むデザインが印象的
マタニティを応援するマークは、マタニティマークをやさしく包むように抱く人(ユニセックス)が描かれています。妊婦さんに対し、「頑張ってね」「応援しているよ」「何かあればサポートするよ!」という気持ちを表現しているようです。マタニティを応援するマークを身につけるのは、妊婦以外の人。コアターゲットは、これからパパになる人、イクメン・イクボスなどです。身につけることで妊婦さんを見守る意識が高め、応援する気持ちを育みます。妊婦さんが安心して生活できる世の中になるよう、周りの人が意識改革をしていけることが大切なのだと痛感します。
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「マタニティを応援するマーク」が作られた背景
マタニティを応援するマークが作られた背景には、制作者の市橋さんが、奥さんが妊娠・出産された当時の気持ちが大きく影響しているとのことです。
マタニティマークがない時代の妊婦の大変さ
制作者の市橋さんの奥さんが妊娠された当時、まだマタニティマークもありませんでした。大きいおなかで電車に乗るとジロジロ見られる、乳幼児を帯同して入店できないお店なども少なくなかったそう。その当時から、「妊婦さんをサポートできるマークがあれば」「妊婦さんに安心してもらいたい」という気持ちがあり、マタニティを応援するマークを制作するきっかけにつながったのです。最近はマタニティマークが普及しつつありますが、確かにマタニティマークがなかった時代は、女性も「体調がよくない」と思っても伝えることもできず、心身ともに辛い環境だったことが想像されます。
マタニティマークを付けた人への嫌がらせも背景に
近年では、妊婦であることを伝えるためのマタニティマークが、逆に嫌がらせの対象となってしまうなど、悲しい問題も相次いで聞かれるようになっています。市橋さんはこうした近年の問題を深刻に感じ、「ないのなら、自分が作ろう!」と思い制作に至ったのだそうです。
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長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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