子どもにルッキズムを植え付けないための方法
親の何気ない言葉によって、子どもは長い間ルッキズムについて悩むこともあるでしょう。また、多くの場合は、親が無意識にルッキズムを植え付けている場合もあります。しかし、親がルッキズムについて意識して子どもに接することで、子どもがルッキズムに縛られないようにすることが可能です。
自分と他人の価値観は違うことを教える
親は友達やメディアが言っていることは、必ずしも正しいことではなく、それぞれの価値観にすぎないことを教える必要があります。100人いれば、100通りの価値観があることを理解させるように話しましょう。
また、子ども自身が他の人の価値観と違う場合があっても、それは当たり前で悪いことではないことも伝えてあげてください。
嫌だと感じることがあれば教えてねと伝える
気を付けていても、無意識に親がルッキズムの考えを子どもに押し付けてしまうこともあるかもしれません。そのとき、嫌な感じがしたり、不快な気持ちを持ったら、素直に伝えてほしいと話しましょう。そうすることで、親自身の言動を客観的に見つめなおすことができますし、子どもの気持ちに寄り添うことも可能です。
積極的に異文化に触れさせる機会を持つ
ルッキズムは国や文化によって、形を変えることがめずらしくありません。そのため、幼い頃から子どもには日本以外の国や文化についても教えることが重要です。さまざまな考え方を本やインターネットなどで学んだり、外国の友達を作ったりすることで、より幅広い視野を持つことができるでしょう。
おわりに
ルッキズムは多かれ少なかれ、私たちの心に染み付いているもののひとつと言えます。しかし、強いルッキズムの植え付けは子どもの心理に大きな影響を残すのも事実です。ルッキズムに邪魔をされないように子どもが生活するために、親も自分の言動を客観的に見直してみる機会を持ってくださいね。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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