国が違えば、言葉だけではなく、文化も風習も大きく違ってきます。アメリカだと添い寝はしない、留守番は犯罪、イギリスは帝王切開後に速退院など、出産や育児にまつわる事柄も国によってさまざまな特色があり、日本と海外ではまったく違うことも。そこで今回は、「日本と世界の子育て事情の違い」にスポットを当ててご紹介していきます。
こんなに違う!日本と世界の出産事情
出産という人生の一大イベントに臨む女性たちの姿は万国共通でも、出産事情は国によってさまざまな特色があります。中には、日本では考えられないようなスピード退院が当たり前な国も。ここでは、日本と世界の出産事情の違いについて見ていきましょう。
【日本の出産事情】日本は出産も自然志向
日本は古くから自然を尊いものとするお国柄。犬が安産なことにあやかって、妊婦が戌(いぬ)の日に神社で祈りをしてもらった腹帯を巻く、「帯祝い」と呼ばれる風習が今でも残っています。この腹帯には、おなかを冷やさない、重くなってきたおなかを支えて腰痛を予防するなどの実用的な効果も。出産に関しても、自然な陣痛が来るのを待っての「経腟分娩(ぶんべん)」が主流です。
【アメリカの出産事情】無痛分娩での出産が主流
アメリカの出産は、麻酔を使った「無痛分娩」が主流になっています。このため、出産による母体へのダメージも少なく回復も早いため、出産での入院日数は2泊ですむことがほとんど。2泊まではおおむね医療保険でカバーできるという「費用面での事情」も、入院日数が短いことの大きな要因と言えるでしょう。また、退院許可を得るためには、チャイルドシートの準備が必須条件であるというのも特色のひとつです。
【イギリスの出産事情】帝王切開マッハ退院
イギリスでは、出産の際に母子ともに何も問題がなければ、出産したその日に退院することが普通です。帝王切開した場合についても、2日から3日後には早々と帰宅するという、日本では考えられないような「マッハ退院」がほとんど。イギリスでは保険制度により医療費はかかりません。もちろん、出産も無料になっていますが、一人当たりに割り当てられる予算額が限られているため、短期間での退院を余儀なくされているのです。
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日本と世界の育児事情の違い【添い寝編】
いよいよ待望の赤ちゃんが生まれて、新しい生活がスタート!日本では母親が赤ちゃんと同じ布団で眠る「添い寝」をする習慣がありますが、世界の国々ではいったいどのようになっているのでしょうか?ここでは、世界の育児事情のうち、「添い寝」にスポットを当てて見ていきます。
【日本の育児事情】昔からある添い寝の習慣
日本では昔から、子どもがある程度成長するまで同じ部屋で布団を並べて、または同じ布団で眠る「添い寝」をする習慣が根付いています。親子そろって川の字で眠る光景は日本では当たり前でも、アメリカやイギリスなどの国々から見ると不思議な習慣に見えるようです。しかし、世界的な観点で見てみると、子どもが幼いうちは日本式に同じ部屋で布団を並べて、または同じ布団で眠る国が大半を占めているのです。
【アメリカの育児事情】赤ちゃんは別室で就寝
日本での赤ちゃんの「添い寝」の習慣の対極にあるのが、アメリカでの赤ちゃんの「別室就寝」の習慣です。アメリカでは、夜、赤ちゃんを別室で、一人で眠らせることで、自立心を養えると考えられています。たとえ生まれたばかりの新生児であっても、あくまで一人の人間として扱い、自立を促していく。まさに、独立独歩の気風が根強い、アメリカならではの育児事情と言えるでしょう。
【世界の育児事情】添い寝はアジア圏が主流
日本のように、子どもがある程度成長するまで同じ部屋で布団を並べて、または同じ布団で眠る「添い寝」をする習慣があるのは、ベトナム、タイ、インド、インドネシア、韓国など、アジア圏の国々がほとんど。反対に、アメリカのように、添い寝の習慣がない国は、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、カナダなど、欧米諸国が主流になっています。
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22歳17歳10歳三人の子持ちママ。恋愛小説や趣味で育児4コマ漫画を描いてます。
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