お互いが愛し合って結婚したはずなのに、離婚という結末を迎えてしまうカップルがいます。もちろん、離婚自体は悪いことではなく、お互いが新たな道を歩みだすきっかけにもなるのですが、そこに至るまでに苦しい思いをすることも事実です。できれば離婚しないで夫婦円満に暮らしたい!と願う方のために、2016年の離婚原因ランキングをご紹介します。結婚生活の参考にしてください。
2016年離婚原因ランキングトップ5
最高裁判所が出している司法統計年報によれば、家庭裁判所に離婚調停の申し立てをする夫や妻は増加傾向にあります。2016年は、妻からの離婚申立件数は4万8359件。夫からの申し立ては1万8135件でした。円満離婚の場合の原因は想像するしかありませんが、調停申し立て理由の件数から離婚原因ランキングトップ5を発表したいと思います。ここでは、妻からの申立数をランキングにしています。
第1位 性格が合わない
申立件数の中で、もっとも多く理由としてあげられていたのは「性格が合わない」という点でした。それならなぜ結婚したの?と言いたくなりますが、結婚後の環境の変化で明らかになる価値観の違いというものもあります。特に子育てに関しての意見の食い違いは大きいですね。結婚前に子どもの教育に関してディスカッションをしているカップルがどれだけいるでしょうか?
第2位 生活費を渡さない
この項目は、1975年の統計調査から現在まで、唯一微増し続けているものです。「生活費を渡さない」ことは、広義のDV(ドメスティックバイオレンス)に該当します。結婚して夫が生活費を稼ぎ、妻が家庭を切り盛りするという夫婦関係では、こうしたことが離婚原因の上位にあがります。ちなみに、この逆のパターンになる夫側の申し立ては、第10位となっています。
第3位 精神的に虐待する
精神的な虐待とは、汚い言葉でののしったり、自尊心を傷つけるような言葉を投げかけたり、無視したり、というような心を傷つける行為です。いわゆるモラハラです。よその人の前で必要以上に妻を卑下したり、おとしめたりすることもDVの一種です。妻の行動を監視したり、制限したりすることも精神的虐待にあたります。
第4位 暴力をふるう
1975年にはもっとも多かった離婚申し立て理由です。当時は申し立て理由の約4割をしめていたのですが、2016年には2割程度になっています。DVという言葉と行為が広く認知されたことと、恋愛結婚が増えて事前に相手の情報を得やすくなったことが減少の要因かもしれません。
第5位 異性関係
異性関係という理由は第5位です。この結果を意外に思う方も多いのではないでしょうか。1975年の調査では、異性関係を理由にした離婚申し立てはすべての申し立ての約3割をしめていましたが、年々減少傾向にあります。メディアでは「ゲス不倫」、「W不倫」などがフォーカスされていますが意外な結果ですね。浮気をする夫が減ったのか、異性関係は離婚の決定的要因ではなくなったのか、という疑問に答えるには、さらに詳しい調査が必要です。
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日本の離婚事情
厚生労働省が資料として公表している「平成29年わが国の人口動態」という統計調査書によれば、日本の離婚率は諸外国に比べて低いそうです。平成14年には離婚数がピークに達し、翌15年からは減少傾向にあります。平成27年の離婚件数は22万6215組でした。それでも単純に計算して、2分に1組は離婚していることになります。
子どもの親権を母親が持つことが多い
日本の離婚の傾向として、母親がすべての子どもの親権を持つことが多いことがわかっています。未成年の子どもがいる離婚件数は約13万件あり、子どもの数は約23万人に上ります。それだけの数、親の離婚に影響を受ける子どもがいるのです。親権の中に含まれる監護権は、養育権と呼ばれることもありますが、通常は切り離して行使することは少なく、親権を持った親が子どもと一緒に生活することになります。
熟年離婚の割合は増加傾向にある
世代別に見た離婚の割合は、40~50代の熟年層に増えてきています。逆に、20代の若年層の離婚割合は減少傾向にあります。熟年離婚については、「子育て中に破綻していた婚姻関係を妻側から解消したいと申し出る」というケースが報道でも取り上げられ、一時期話題になりました。子育て中に家庭をかえりみない夫が、問題になっているようです。
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