女性にとって、妊娠・出産は人生の中でも大きな出来事ですよね。しかし、幸せと共に産後の悩みなども増えてきます。
そのような女性の間で今注目されているのが、産後ケアホテル。産後のケアが受けられる施設として、年々需要が高まっているのです。
この記事では、産後ケアホテルのサービス内容や料金などについて詳しく解説します。
【産後ケアホテルとは】施設や利用者が増えている理由
まずは、産後ケアホテルとはどのような施設なのか、利用者が増えている理由についてお伝えします。
産後の悩みが出てきた時の受け皿として話題の、産後ケアホテルの概要を紹介していきましょう。
産後ケアホテルとはどんな施設?
産後ケアホテルとは、出産後に必要となる「身体的ケア」や「心理的ケア」、「育児指導・相談」と「生活指導・相談」などのケアを宿泊しながら受けられる施設のことを指します。
病院で出産した後にホテルに移動し、そこで何日間か産後ケアを受けながら身体的な回復をしつつ、「母親になるための研修期間」として赤ちゃんと過ごす場所なのです。
育児が初めてというママでも安心して自宅での育児生活をスタート出来るように、ホテルならではのホスピタリティを受けることが出来ます。
利用を求める妊婦が増えている理由
産後ケアホテル利用が増えている一番の理由としては、里帰り出産しても両親からのサポートが受けられないからというものです。
現在の日本では、高齢者の就労率が高まっていることもあり、里帰り出産をしても子どもの面倒を親からゆっくりと見てもらえる環境ではないという人が増えています。
そのため、産後の悩みも1人で抱えてしまうケースが多く、産後ケアホテルの利用を求める女性が多いと言われているのです。
現在の日本には産後ケアが足りていない
実は、海外では日本よりも一足早く産後ケア施設の充実が進んでおり、出産して退院後に5割以上のママ達が産後ケア施設で、2週間~1ヵ月程度過ごすことが一般的だとされています。
一方、日本は治安も良く安全に出産できる国ではありますが、産後ケアに関してはまだまだ体制が整っているとは言えない状況です。「産後ケア」という言葉自体も認知度は低く、課題が多い分野でもあります。
合わせて読みたい
【産後ケアホテルとは】そのサービス内容は?
これから、出産を控えているママにとっては、産後ケアホテルでどのようなサービスが受けられるのか気になることでしょう。
以下に、産後ケアホテルのサービス内容についてお伝えします。
日帰りと宿泊の2種類の利用方法がある
産後ケアホテルの日帰りのプランでは、各自治体や運営会社が指定するホテルを利用することでケアサービスを受けられる場合が多く、午前中(10~11時)から夕方(15~17時)までの時間帯にママと赤ちゃんのケアが行われます。
また、赤ちゃんを一時的に預かってもらって、個室で休憩しながらランチを食べるサービスなどもあります。
宿泊プランは、主に産院や専門の施設でケアが行われる場合が多く、一般的には1週間程度の滞在となるでしょう。
ママの心身のケアはもちろん、赤ちゃんのケアも体調と相談しながら予定を立てて行われます。
夜間授乳を24時間体制でサポート
産後すぐの授乳タイムは、まだ体力が完全に回復していないママにとっては、負担の大きいものでもあります。次の授乳時間までの間隔が短いこともあり、ゆっくり睡眠をとるのも難しいですよね。
産後ケアホテルでは、ママの負担が大きい夜間授乳を24時間体制でサポートしてくれます。深夜でも、助産師さんに授乳についての相談も出来るので、精神的にも支えになるでしょう。
産後の骨盤ケアやマッサージで身体的ケア
出産後は骨盤が広がり、体全体に疲労が残っている状態のママが多くいます。
回復を早めるためにも、疲れや緊張をほぐすアロママッサージなどを行ってくれる所もあり、本格的に始まる育児に備えて心身の状態をしっかりと整えてくれるのです。
合わせて読みたい
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。