教師不足を改善するための取り組みなど
お伝えしてきた通り、日本の教師不足は非常に深刻です。これを食い止めるために、国や自治体はどのような取り組みを考えているのかお伝えします。
正当な評価で働きに見合った給料の支払い
現在の教師は残業代が支払われないなど、正当な評価が下されていないケースが多々あります。
つまり、労働条件は過酷なのに、その働きに見合った給料が支払われず、結果的に教師不足を招いてしまっていると言えるのです。この現状を変えるため、教師の働きに見合った評価が下せるようなしくみが考えられ始めています。
教師以外の専門職と連携をする
教師の労働時間が増えるひとつの要因として、学校の部活動があります。
今までは、教育現場の活動はすべて教師がその役割を担ってきましたが、今後は外部の専門職と連携することで、教師の負担を減らしていこうという試みがあるのです。
スポーツの分野に特化した専門家に協力してもらうことによって、教育の質も上がると期待されています。
非正規教員や助教諭免許制度での採用
教師不足と言っても、教育の現場では授業を実施しなければなりません。
そのため、教員免許を持っていなくても、生徒に対して教えることが出来る特例の免許である「助教諭免許」によって、先生が足りない部分を補填するという学校もあります。
助教諭免許は、2017年には約4,000件発行されており、教師不足の現場にとって必要な存在であるということが分かります。
おわりに
現在の日本では、年々教師不足が深刻化しており、今後もそのスピードは加速していくだろうと考えられています。
その中で、国や自治体は子どもたちが安心できる教育環境を保つために、さまざまな取り組みをしています。これを通して、将来すばらしい教師が増えることが期待できるでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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