夏以降に活発化するオープンキャンパスや学校見学、プレテスト。いよいよ中学受験が近づくと、出願方法の発表や願書の配布などがはじまります。いざ願書を書くとなると、悩ましいのが志望理由です。合否判定にはあまり関係がないと言われる志望理由欄ですが、学校へ「合格したい」アピールをできる絶好のチャンスです。どのようなことを書けばいいのか、注意点などをまとめました。
どうしてその学校に行きたいのか書き出す
願書へ記入する前に、志望する中学校へ「なぜ通いたいと思ったのか」をはっきりとさせておく必要があります。そのためには、入念な下準備が必要です。志望理由をしっかりと考えられるように、学校の魅力的な点を見つけてみましょう。
オープンキャンパスや学校見学は必ず参加
校長先生や、実際に通学している在校生の方たちのお話は志望理由の宝庫です。オープンキャンパスなどのイベントには必ず参加するようにしましょう。お話を聞かせていただく際には、なるべくメモを取るようにします。自分が共感したこと、感心したこと、感銘を受けたことなどには、下線を引くなどしておくと、実際に志望理由を書くときに役立ちます。余裕がある場合は、その時に感じた自分の気持ちもメモしておくといいでしょう。
また、学校のパンフレットも合わせてチェックし、学校が強調している教育方針や独自のカリキュラムなども見つけておきましょう。
親だけでなく子どもといっしょに考える
最初は箇条書きでもよいので、なぜその学校に行きたいのかを書き出していきます。この作業は、願書を書くのが親だったとしても、子どもと一緒に行うことがベストです。その理由は二つあります。
一つ目は子どもの「合格したい」気持ちが強くなるからです。「この学校へ行きたいなぁ」と、なんとなく頭で思い描くより、文字にして認識すると現実味が増します。
二つ目は面接がある場合、願書と面接で志望理由にズレがあると印象が良くないからです。子どもの言葉で、志望理由がきちんと話せるようにしておく必要があります。
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願書に志望理由を書く際の注意点
願書は作文や手紙とは違います。決められた枠内に、簡潔に志望理由を書ききらなければいけません。そのためには、文章のテクニック以前に、言葉遣いにも注意を払う必要があります。下書きを何度も添削して、ベストな文章を作り上げましょう。
願書の書式は学校によって違います
直筆の願書の場合は、いきなり本番の紙に書くのではなく、数枚コピーをとって下書きをしましょう。文章の長さや文字の大きさなどに注意しながら志望理由を書きます。また、親世代の受験とは違い、今はオンライン出願もあります。オンライン出願の場合は入力できる文字数に制限があります。元になる文章をパソコンのワープロソフトで下書きし、文字数をカウントしながら文章を練り上げていくのがおすすめです。
どちらの場合でも、文章を書く際には、一文が長くなりすぎないようにしましょう。余計な修飾語を入れると内容が見えづらくなる場合があります。また、たくさん志望理由があったとしても、その中の1つか2つにフォーカスして書きましょう。あまり内容を詰め込みすぎると、分かりづらい文章になってしまいます。
親が書く場合と子どもが書く場合
中学受験の願書は、指定がない限りは親が書きます。そのため、志望理由欄には親目線での文章を書くことになります。自分たちのことは「私共」、子どものことは「息子・娘」、学校のことは「貴校・御校」など、言葉遣いにも気を付けましょう。時折、子どもの志望理由を書く欄を設けている学校もあります。その場合は、子どもが自分自身の目線で文章を作ります。自分のことは「私・僕」、親のことは「父・母」、学校のことは「貴校・御校」と書くように教えてあげてください。
子どもが文章を書いた場合、誤字脱字や言葉遣い、文章構成などのチェックをします。ただし、文章自体を書き換えるなどはしない方がいいでしょう。やけに大人びた文章を書くと、親が考えたと先生に思われてしまいます。
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元IT系企業勤務。現在はフリーランスのデザイナーである夫の会社でWebサイトの構築、運営やライティングをしています。ゆる受験で私立中高一貫校に通う長女、ガチお受験で私立小学校に通う次女、そして幼稚園に入園する三女の三姉妹のお母さんもしています。
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