「世界一エコな学校」として注目を浴びている、グリーンスクール。名前は聞いたことがあるけれど、具体的にどんな学校なのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか？今回は、グリーンスクールとはどんな学校なのか、学校での生活や学費、日本人でも入学できるのかについてお伝えします。
グリーンスクールとはどんな学校？
グリーンスクールとは、インドネシア・バリ島に本校を構えるインターナショナルスクールの名称です。この学校は、カナダ人のジョン・ハーディーさんと、アメリカ人のシンシア・ハーディーさん夫妻が創設しました。
ハーディー夫妻は、環境問題を扱ったドキュメンタリー映画を見て「自分たちでも持続可能な社会のために何かをしなくては」と感じ、グリーンスクールの創設に至ったそうです。「自分たちの孫に通わせたい学校を目指している」とも語られています。
徹底的に環境へ配慮された学校
グリーンスクールの校舎や備品のほとんどは竹で出来ているため、初めて学校を目にした方は校舎の見た目に衝撃を受けるそうです。竹は成長が早く環境に優しいことから、校内のあらゆる場所に積極的に使用されています。
また、そのデザインも非常にユニーク。壁も窓も無く、机や椅子は従来の四角い形ではなく丸形や扇形をしています。生徒たちは、木々のせせらぎや鳥の鳴き声、時には雨の音を聞きながら、テーブルを囲んで授業を受けるのだそうです。
他にも、
- 給食はヴィーガン料理(野菜は自給)
- コンポストトイレの導入
- トイレでの排泄物を肥料にして作物を育てる
- スクールバスは廃油で動くエコカー
- 校内のほとんどが太陽光発電
など、環境への配慮が徹底されています。
世界40ヵ国以上の幼稚園から高校生までが在籍
グリーンスクールはインターナショナルスクールの部類に入るため、さまざまな国の子どもたちが在籍しています。現地バリ島の住民はもちろん、ヨーロッパやアジアなど世界40ヵ国以上の子どもたちが机を隣り合わせて学んでいます。全校生徒は300～500人で、日本人は全体の10%程度の割合だそうです。ちなみに、グリーンスクールでの共用言語は英語となっています。
グリーンスクールが掲げる理念
グリーンスクールでは独自のコンセプトをかかげており、学校運営や学校生活に色濃く反映されています。
【グリーンスクールの理念】
- 誠実さ
- 責任感
- 共感
- 持続可能性
- 平和
- 平等
- コミュニティ
- 信頼
グリーンスクールでは上記の8つの理念を大切にしており、生徒たちも「クラスでの決めごと」として、理念を意識した生活を送ります。
また、バリの伝統文化やヒンドゥー教の価値観を取り入れているのも大きな特徴で、神様・人・環境との「目に見えない繋がりを大切にしていくこと」が幸せになる秘訣であると考えています。そのため、瞑想やヨガなど、メディテーションへの取り組みへも積極的です。
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グリーンスクールではどんな学校生活を送るの？
グリーンスクールの全体的な様相は見えてきたものの、子どもたちは実際どのような生活を送っているのでしょうか？グリーンスクールでは校風もさることながら、教育方針や授業の内容も、通常の学校とは大きく異なっています。
自主性が何よりも求められる学校
グリーンスクールでは、生徒の自主性や主体性が何よりも重視されます。そのため、先生と生徒の立場は平等です。生徒は自分たちが取り組みたい事を自分たちで考え、主張し、議論し、実現へと向けていくプロセスの中で生じるあらゆることから、社会性や人間性を学んで行きます。
従来の学校とは全く異なる授業スタイル
グリーンスクールでの授業は単位制になっており、数ある授業の中から自分が学びたい内容を選ぶことができます。
しかし、「受けたい授業がない」場合には、自分で授業を作ることも可能です。また、授業はプロジェクト形式になっています。特定の課題を解決するために議論を行い、解決するためのプロジェクトを立ち上げ実行、試行錯誤を重ね、その成果を他の生徒や地域の方に発表するという一連の流れがあるのだそうです。
次世代のリーダーを育てる教育にも力を入れる
自主性や主体性を大切にしつつ、目標を実現するためのプロセスを異文化の仲間達と学ぶことは、世界に通用するリーダーを育てることにも繋がります。実際に、グリーンスクールの卒業生の中には、環境活動家として活躍していたり、若くして起業している方などがたくさんいます。
こういった校風に共感する世界中の実業家や著名人からは寄付が寄せられ、世界各地から学校見学の依頼が絶えないそうです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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