小学生が挑む中学受験。受験までもう間もなくとなると、塾の終了時間も遅くなり、家に帰って寝る間も惜しんで勉強に励む子も多いかと思います。受験生といえ、まだ12歳の子どもです。睡眠時間が短くなると、体を壊してしまうのではないかと心配ですよね。
小学生に必要な睡眠時間と、睡眠の質の向上についてまとめてみました。
6年生の睡眠時間、理想と現実の差は?
理想の睡眠時間の確保は、子どもの健康維持のための大切なことです。
しかし、学校、塾、宿題などに追われ、常に時間を気にしながら生活をしている中学受験生にとっては、睡眠時間を削らざるを得ないことも。親としては、子どもに必要な睡眠時間を知り、子どもの1日のスケジュールにいかに組み込んでいくかを考える必要がありそうです。
小学生の睡眠時間の理想は何時間?
実は必要な睡眠時間は人によって違います。しかし、あまりにも子どもの睡眠時間が短すぎると気になりますよね。
一つの基準として例を挙げると、6歳から13歳の児童の理想の睡眠時間は9時間から11時間(NPO法人「アメリカ睡眠財団」)といわれています。
しかし内閣府「平成27年版 子供・若者白書(全体版)」によると、実際は小学生(10歳以上)の平均就寝時間は21時57分、平均起床時間は6時38分となっています。睡眠時間としては8時間41分、9時間にはわずかに少ないようです。
中学受験生の睡眠時間の実情は?
では、中学受験のために勉強をがんばっている小学生の睡眠時間はどのようになっているのでしょうか。
受験をする小学生のほとんどが通塾をしています。6年生ともなると、ほぼ毎日塾に通っている状態です。一般的に、関東圏よりも関西圏の中学受験塾の方が、拘束時間が長いといわれています。大手塾だと、終了時間が22時を超えることも。これは、授業が長いわけではなく、塾内で宿題まで終わらせたり、補習を行ったりするためです。
関東の塾でももちろん宿題は出るわけですから、家でするのか塾で完結してしまうのか、という差だと言えます。
そうすると、小学生(10歳以上)の平均就寝時間21時57分に就寝するのは難しく、23時以降の睡眠になってしまうのは仕方がないのかもしれません。
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小学生が睡眠不足だと、どんな問題が起こる?
一般的な小学生の平均睡眠時間よりも少ないであろう、中学受験生の睡眠時間。睡眠不足だと、子どもの体にはどのような影響があるのでしょうか。
厚生労働省健康局の「健康づくりのための睡眠指針 2014」から、睡眠と健康の関係について考えました。
子どもの体にも心にも悪い影響があります
子どもだけでなく、大人でも睡眠不足は体調のみならず、心の健康にも影響を及ぼします。睡眠不足は生活習慣病にもつながり、肥満の原因にもなると言われています。
さらに、子どもの成長に不可欠な成長ホルモンの分泌は睡眠中に行われますので、睡眠不足になると子どもの心身の成熟にも影響があります。
また、受験勉強という強いストレスの中、睡眠不足になると、心のバランスを崩してしまう原因にも。ひどい場合には不眠症や抜毛症、うつ病などのリスクにつながる可能性も。子どもの健康や心の平安のためにも、睡眠時間の確保は大切だと言えるでしょう。
受験生なのに勉強の効率も低下!
さらに、睡眠不足は集中力や効率の低下の原因にもなります。
勉強時間を確保するために睡眠時間を減らしているにもかかわらず、勉強に必要な集中力が欠けてしまうのは、本末転倒です。机に向かっていても、ぼんやりしてしまう、うたた寝をしてしまうなどの時間が増えてしまっている場合は要注意です。
睡眠時間の見直しを子どもと話し合いながら考えなおしてみましょう。
また、睡眠時間は足りているのに寝起きが悪いなどの場合は、質の良い睡眠をとるためにはどうすれば良いのかも、考えていくと良いでしょう。
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元IT系企業勤務。現在はフリーランスのデザイナーである夫の会社でWebサイトの構築、運営やライティングをしています。ゆる受験で私立中高一貫校に通う長女、ガチお受験で私立小学校に通う次女、そして幼稚園に入園する三女の三姉妹のお母さんもしています。
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