虫好きは多方面に関心を持つから頭がいい?
虫好きは昆虫の世界にハマればハマるほど、その奥深さを知るとともに謎を解くにはさまざまな知識が必要になることを実感します。「虫好きに頭のいい人が多い」というイメージがあるのは、彼らが多方面に関心を持ち、幅広い知識を持っているからかもしれません。
昆虫を理解するには幅広い分野の学習が必要
虫のいろんなことを知りたいと思い、学び始めるとさまざまな知識が必要になるといいます。植物や気象、地理、遺伝子、さらには物理や化学のことも学ばなければならないし、論文を書いたり読んだりするには英語が必須。さらには、昆虫の学名はラテン語なのでラテン語に関する知識も必要です。結局、中学や高校で幅広い基礎知識を勉強しておく必要があります。
こうした話はあくまで研究者を目指すレベルなので、すべての虫が好きな人に当てはまる話ではありません。しかし、虫と接していると虫を取り巻くあらゆることに関心を抱き、学習意欲が高くなる傾向があるのかもしれません。
「自ら興味を持って学ぶ力」は一生もの
虫が好きな人の中で研究者になる人はほんの一握りです。多くの人は別の世界で生きていきます。しかし、昆虫がきっかけで身に付けた探求心や意欲、そして「センス・オブ・ワンダー」の精神は、生きていくうえで大切なことです。
また、「小学校高学年よりも前の段階での虫取りは、遊びに過ぎない」と先に述べましたが、小学3、4年ぐらいで虫取りをやめてしまったからといって何の役にも立たないということではありません。大人になって、子どもと虫取りとしているうちに懐かしくなり、改めて昆虫の世界の魅力を発見するといったことは珍しくないからです。
いずれにせよ、虫好きな人は子どものころにすばらしい経験をし、それが財産になるということには変わりはありません。
おわりに
「虫好きな子どもに頭がいい」のは「センス・オブ・ワンダー」に裏打ちされた探求心の強さがベースにあると考えられます。ただし、この場合の「子ども」は小学校高学年から中学生ぐらいの年齢を指します。それよりも小さい子どもにとって、虫取りはあくまで遊びに過ぎないからです。
高学年で虫取りが好きというと、親は「高学年にもなって虫取りなんてやって…」と言ってしまいそうですが、そのまますすめてあげてください。きっと「なぜ」「どうして」という探求心の芽を摘んでしまってはもったいないですよ。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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