2.低温やけどの心配
床暖房は常に床が温かいので、暖かい面と直接触れる事になります。床暖房の特性上、電気式の床暖房だと、布団と床の間、赤ちゃんの背中と床の間などの温度が上がってしまう可能性があります。それにより、低温やけどの心配も出てきます。
低温やけどとは?
低温熱傷が起こる条件と症状などをまとめたので参考にしてみてください。
低温熱傷(やけど)の起こる条件
- 短時間の接触ではやけどにならない、体温以上60℃以下の熱源に長時間接触し続ける
- 同じ場所をずっと熱源に押し付けた状態でいる(座っている、貼りついている)
低温熱傷(やけど)の症状
- 普通のやけどに比べて、目に見える傷や痛みは少ない
- やけどの深度が深く、見えない組織の壊死(えし)などが起こる
- 気づきにくいため重症化しやすい。重症化すると植皮手術が必要になる事もある。
どの程度の時間の接触で起こるか
- 熱源の温度が44℃・・・3~4時間以上
- 熱源の温度が46℃・・・30分~1時間
- 熱源の温度が50℃・・・2~3分
注意が必要なものとしては、冬場に使用する使い捨てカイロ、湯たんぽ、電気あんか等、比較的長時間保温するために使用するものがあります。
特に、湯たんぽや電気あんかなどを寝ている間ずっと同じ場所に当てて使うような、血流を圧迫する使い方や、知覚障害や糖尿病等の持病を持っていて、神経障害の状態にある方、また、寝返りを打たないほどの熟睡中に起こりやすいとされています。
床暖房は注意が必要なものにあてはまる
”長時間身体に当てて使用する暖房器具”は注意が必要とされていました。床暖房は床面を温めて熱を放出する暖房器具です。常に床が温かいわけですから、長時間座っていると、長時間暖房器具を身体に当てているのと同じ事になります。また、血流を圧迫する使い方は、まだ寝返りができずずっと同じ姿勢でいる赤ちゃんの、背中の状況に似ています。
泥酔等の熟睡中、は、ぐっすり眠ったら動かない赤ちゃんや、まだ寝返りができず一日の大半を寝て過ごす赤ちゃんにもあてはまります。
このように、床暖房の上に直接赤ちゃんを寝かせている状態は、低温やけどのリスクにあてはまりそうです。
低温やけどの心配なく赤ちゃんを寝かせるためには
床暖房の上に、床暖房の熱を伝えない断熱材をしいて、その上に寝かせる事で床暖房の熱を遮断する事ができます。しかし、断熱材を使ったとしても、先に挙げた閉塞温度上昇の可能性があり、脱水症の心配についてはクリアできませんので、注意が必要です。
おわりに
赤ちゃんを床暖房の上に寝かせる上での注意点をご紹介しました。どんな状況に赤ちゃんを寝かせる場合も同じですが、床暖房の場合は特に赤ちゃんの様子をこまめにチェックして、汗をかきすぎていないか、身体が熱くなりすぎていないか見てあげる必要があるようです。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
ピックアップ
40代前半。15年間の義両親同居のモラハラ生活を経て離婚、現在は15歳の長男と10歳の次男と3人で暮らしています。子どもたちにはそれぞれ特徴のちがう発達障害があります。離婚後、保育士資格を取得し、いかに自立していくかを模索中です。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。