新築やリフォームを機に、床暖房を導入する家庭が増えています。空気が乾燥しない、熱源が熱くなりすぎず火災の心配がない、灯油の持ち運びの手間がない、など、従来の暖房器具に比べて快適な事だらけに見える床暖房。ですが、赤ちゃんを床暖房の上に寝かせてもいいのか調べてみると、注意するべき点が大きく二つある事がわかりました。赤ちゃんと床暖房で過ごす注意点をお伝えします。
床暖房のリスクとは
床暖房には二種類あり、温水式と呼ばれる液体が床下を循環しているタイプと、電気式と呼ばれる床下に設置したヒーターを温めて発熱するものとに分かれます。
床暖房では、ホットカーペットなどと同じように、閉塞温度の上昇がリスクとされています。
閉塞温度とは
閉塞温度とは”座布団や敷物などで床表面が覆われている部分や、人やものが乗り続けている部分の温度”の事です。”ヒーターが一定の発熱をするために放熱量は変わらず、閉塞温度が高くなるため”温度が上昇してしまうそうです。
赤ちゃんを寝かせるときに気を付ける事
床暖房の上に直接布団やラグを敷くと、この閉塞温度の原理によって、布団やラグと床暖房の間で温度が上昇してしまいます。
そのため布団やラグの上は、床暖房の設定温度よりもかなり熱い状態になってしまう事があり、これが床暖房の上に赤ちゃんを寝かせる上で最も気を付けなければならない点になります。
合わせて読みたい
1.脱水症の心配
床暖房は、エアコンなどの他の暖房器具と同じように、温度設定ができます。スイッチを入れれば、部屋の温度が設定温度になるまで暖め、設定温度まで上がった後はその温度を保つように運転してくれます。
例えば、室内が22度程度になるまで温めるために、床暖房の場合は、床の表面温度が30度近くまで上がります。
暖められた空気は上に上がるので、部屋全体が暖まるのですが、床表面は床暖房で温めているため、ずっと30度近い状態になります。これにより、床表面に近い場所で長時間過ごすと脱水症になる心配があります。
小さい子ほど注意が必要
乳児の場合は特に、基本寝て過ごすため、床面に近いところで1日を過ごす事になります。幼児でも、大人の半分ほどの身長しかないため、床暖房使用時は、大人より温度が高い場所で過ごす事になります。そのため、大人には快適な温度でも、子どもの過ごす床に近いエリアは意外と暑い事があるので注意が必要です。
水分補給をしっかりと
30度近くの気温は、夏場のような暑さですよね。そうなると、汗かきの子どもはたくさんの汗をかいてしまいます。床暖房を使用しているときにはエアコンのように、空気が乾燥するわけではないので大人がのどの渇きを感じる事はあまりありません。そのため水分補給について油断しがちですが、床表面の近くで過ごす時間が長い乳幼児の場合は特に、夏と変わらず水分補給をこまめにする必要があります。脱水症を防ぐ水分補給の目安として、実際に赤ちゃんが過ごすのと同じ高さに温湿度計を置くのも、わかりやすくてお勧めです。
合わせて読みたい
40代前半。15年間の義両親同居のモラハラ生活を経て離婚、現在は15歳の長男と10歳の次男と3人で暮らしています。子どもたちにはそれぞれ特徴のちがう発達障害があります。離婚後、保育士資格を取得し、いかに自立していくかを模索中です。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。