遊びの中で交流し、心理療法を進めていくプレイセラピーとは?

プレイセラピーで意識することとは

外で遊ぶ女の子
子どもにとって遊びとは、言葉に代わって自分を表現するためのものであり、大人の言語と同様のもの、もしくはそれ以上の意味があると捉えなくてはなりません。またいろいろな体験談、思い等を言葉で説明するように求めるのは望ましくなく、うまく答えられないことが失敗体験となり、逆に自信を失ってしまうこともあります。セラピストがプレイセラピーを行う際に意識する目的にはどんなことあるでしょうか。

表現する能力を養い、機会を与えること

子どもの蓄積された不安感、緊張感、欲求不満、攻撃性、不安定感、当惑、恐怖、混乱等を〘遊ぶことによって、外部に現す機会を与えることが大切〙です。子どもが遊びで表現された感情を、セラピストは余計に口出しをせず無条件に受け入れることによって、子どもは本当に表現したかったことを批判や否定を恐れずに表現でき、感情を表現することに前向きになっていきます。

表現することの責任を学ばせること

何かを表現する際に、子どもは引き起こされる全てに対して責任やストレスを負わなければなりません。子どもは遊ぶことによって自分の気持ちを表面化し、直面して、それを統制したり、時に自己防衛したり、自分のした行動によって他人がどう感じるのかを学んでいきます。プレイセラピーを通して自分で決めたことを行動にうつし、責任をもち、自由に表現できるよう変化していくことが期待されます。

日常生活に必要な制限を学ばせること

プレイセラピーでは度々、制限についての問題に突き当たります。プレイセラピーにおける「制限」とは子どもを好き勝手に遊ばせるのではなく、やってはいけないことや決まりを守らせることです。セラピストと子どもの間に一定のルールや制限を設けることによって、人を傷つけてはいけない、ものを壊さないように気をつける、自分で自分を傷つけてはいけない等、 日常生活に必要な制限を学んでいきます。

おわりに

子どもは遊びを通してさまざまな知識や技能をはじめ、自主性や思いやりを学んでいきます。そんな子どもの興味、関心、満足感、充実感を満たすことのできる環境をタイミングよく用意してあげるのも時には必要なことです。一度お子さんが成長するための場として参考にしてみてください。

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