プレイセラピーは、遊戯療法とも呼ばれ、遊びを表現やコミュニケーションの手段として子どもを対象に行われる精神療法のことです。 自分の気持ちや要望を言葉にするのが難しい子どもと一緒に遊びながら、徐々に心を解きほどき、信頼関係を築き、本来の心を取り戻していきます。 ここではプレイセラピーの目的や方法、期待される効果についてご説明します。
心理療法、「プレイセラピー」とは?
プレイセラピー【遊戯療法】とは、子どもとセラピストの適切で特別な対人関係の中で、安全な環境とおもちゃを使って、子どもがなかなか声にしにくい自分の気持ちや考えを表現したり、探索したりするのを、プレイセラピストという大人が一緒に遊びながら探索するものです。
子どもにとっての遊びとはどのような意味があるのか
子どもたちにとって遊びとは、面白く、何か目的のために遊ぶのでなく、遊びそのものを目的とします。遊びの結果よりも過程が大切です。やってみたいという気持ちが先行し、決して命令されてするものではありません。 また、コミュニケーションの手段、感情、思考の整理、協調性を学ぶもの、創造力や問題解決能力を育てるものといったさまざまな意味があります。
プレイセラピーの対象年齢とは?
プレイセラピーでは、幼児期から児童期(3歳〜4歳くらいから11歳〜12歳)までを中心的な対象年齢としています。ただし、もちろん例外もあり、大人も「遊び」に従事することによって、自分の感情や思いを、単なる言語化では気づけないことに至ることができるので、大人に対するプレイセラピーが実施されることもあります。
どのような効果が期待できるのか
プレイセラピーでは、遊びを伝達手段として自分の感情や心情を表現し、セラピストは子どもが遊びで発せられた表現から子どもの本心を理解し、心の病気の改善に役立てることができます。また、子どもにとっては信頼できるセラピストからの共感や励ましを受けることによって、本来の自分を発見でき、自分の存在に確信と自信をもって心の成長を遂げられるようになることが期待されます。
合わせて読みたい
プレイセラピーに適するおもちゃの選び方
プレイセラピーで選ばれるおもちゃにはどんなものがあるでしょうか。おもちゃであれば何でも良い訳ではありません。大切なことは、ただ単におもちゃを数多く集めたり、与えたりすることではなく、個々の子どもに合ったものを取捨選択することです。数多くあるおもちゃの中から自分の目的、考えた方に合ったものを選びましょう。
選ばれるおもちゃ、道具の基本的な考え方
おもちゃはただ単にいろいろな種類を収集するのではなく、セラピストが厳選します。つい子どもが喜びそうなおもちゃを集めがちですが、子どもにとって「言葉の代わり」として使い勝手がいいものでしょうか?丈夫で壊れにくいものを基本として、感情表現を促し、日々の経験を投影しやすいものがいいとされています。実際にどんなものを使うのか見てみましょう。
プレイセラピーに適するおもちゃとは?
プレイセラピーに使用するおもちゃは、子どもにとっては「言葉」です。子どもはおもちゃを使って自分のいろいろなことを表現します。そのため、どのようなものを使用するかはとても重要なことです。絵の具やペン等表現を促すもの、おままごとセットやドールハウス等の愛情を表すもの、一方で手錠や銃のおもちゃ等、攻撃性を表すものも子どもの心情を理解する上で必要となってきます。
プレイセラピーに適さないおもちゃとは?
まず、セラピストが使用したくないものは使用しません。当然ですが、ガラス製品や刃物、先のとんがったもの等、子どもが安全に使用できないもの、テレビゲーム等の日常生活に戻り辛(づら)くなるものも同様です。また、年齢不相応なものや組み立てが難しく時間のかかるものは、子どもが自信を失くしてしまう恐れがありので使用しません。
合わせて読みたい
たまGoo!(たまぐー)は、妊活、妊娠、出産をこれから迎えられる女性をサポートするため、女性のみならず、男性にも知っておいて欲しいこと、夫婦で取り組むべきことなどをコラムなどで紹介し、みなさまのご不安やお悩みに答えることを目的としたサイトです。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。