子どもの左利きを右利きに矯正するメリットとデメリット

左利きを矯正する場合のデメリット

泣いている子ども
子どもの将来を考えて左利きを右利きに矯正する、という親心と裏腹に、左利きを矯正することで子どもの脳・身体に悪影響をきたす可能性があるのです。利き手を矯正することでどの様な影響が起こるのか、想定されるデメリットについて事前におさえておきましょう。

左利き矯正のデメリット『左右混乱』

利き手を矯正し、右手をある程度使いこなせる様になったとしても、『本質は左利き』のままであることが多いのです。脳は左利きとしての感覚を覚えていて、とっさの判断が必要な場面で左右の認識が鈍り、判断できないというケースもあります。また、覚えたはずの文字が鏡文字になってしまうのも、脳が混乱することで起こる障害の一つなのです。

左利き矯正のデメリット『言語障害』

利き手を矯正する場合のほとんどが、成長過程にある幼少期。脳と身体の成長が活発な年頃で、使いやすい左手を使うことが禁止され、不慣れな右手ですごす生活を強いられるため、大きなストレスを感じることでしょう。過度のストレスによって、自分の気持ちをうまく伝えられない『言語障害』を発症するケースがあるのです。

左利き矯正が必ず言語障害につながるという根拠はありませんが、矯正しはじめてから会話がどもる・正しい発音ができなくなった等の症状が見られる場合は要注意。無理せず一度様子を見ましょう。

左利き矯正のデメリット『精神障害』

普段使い慣れている利き手の使用を禁止されるストレスによる影響は、精神的な症状を引き起こすこともあるのです。特に、矯正がなかなかうまくいかず叱られる様な場合、生活の不便から感じるストレスと合わせ親からのプレッシャーが精神的に大きな負担を与えます。とっくにおむつは外れているのに、再びおねしょをする様になる『夜尿病』や、発達障害やうつ病等、深刻な症状を引き起こす場合もあるのです。

いずれも【左利き矯正そのものが原因】というわけではありませんが、【矯正によって生じるストレス】が大きく影響すると言えるでしょう。年齢や状況に合わせて、長い目で無理のない矯正を心がけることが重要です。

おわりに

右利きと左利きは、それぞれに担う役割が異なるため、どちらかが特別に優れているという訳ではありません。しかし、やはり何かと不便を感じる場面は避けられない左利き。右利きへ矯正する際には遊びを取り入れてみたり、右手を使える幅が広がる度にしっかりと褒めたり、子どもが矯正に対しポジティブに捉えられるように工夫してみましょう。

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