アプガースコアが低い場合は?
アプガースコアは、一般的に7点以上(8点以上とすることもある)を正常、6点以下を第1度仮死、3点以下を第2度仮死としますが、点数が低い状態というのは6点以下であることを指します。ここでは、アプガースコアが低い場合に考えられるさまざまなリスクや、どうして新生児仮死が起こってしまうのかについて解説していきましょう。
脳性まひの確率が高まる
アプガースコアは、1分後の採点より5分後の採点の方が高いことが大半なので、たとえ、はじめのアプガースコアが3であっても、その後6や7に上がるなどというケースはよくあります。しかし、時間がたってもアプガースコアが低いままであれば、注意が必要です。特に3点以下の場合、新生児脳症や脳性まひの可能性が高まり、肢体に不自由が残ることがあります。さらに時間が経過しても回復しないなど問題が起これば、NICUなどでより高度で専門的な治療を受けます。
アプガースコアが低くても健康な場合は多い
正期産と呼ばれる、妊娠37週0日から妊娠41週6日の分娩では、赤ちゃんの体や内臓が十分に発達して、お母さんの体の外に出ても大丈夫とされている時期です。それ以前に生まれた場合は早産として扱われ、低体重出生児の目安である2500gを超えていても肺の機能が不十分なことがあるため、アプガースコアが低いことがあります。早産で生まれた赤ちゃんのスコアが低いことは想定内であり、すぐに蘇生を行えば、多くの場合で5分後のスコアが正常の範囲やその近くまで回復すると言われています。
過去には、正期産で出生した新生児の、1分後のアプガースコア1であったにもかかわらず、さまざまな処置によって5分後には6に回復し、生後約2週間で健康に退院できた例があるなど、低いアプガースコアであっても順調に育つことは大いにあるのです。アプガースコアが低くても、1歳くらいまで発育や発達に問題がなければ、その後、後遺症が出てくる心配はほとんどなく、安心して大丈夫だと言われています。
おわりに
新生児仮死を評価する方法である「アプガースコア」は、古典的な方法でありながら、世界中で取り入れられており、新生児が元気であるかどうかを見極めるための信頼できる判断材料です。スコアが低くても回復する場合があることや、出生直後の蘇生術や処置によってリスクが大きく左右されるので、採点結果が症状を確定するものではないということを覚えておきましょう。
30台後半、中学生と小学生の子育て中です。
平日はライター業、週末はウェディングMCとして、実質週7フル稼働中。
「言葉よりも姿勢を見せる」をモットーに、母親の一生懸命さから何かを学んでくれればなぁと期待していますが、なかなかうまくいかないものですね。そんな時は、コストコ、イケアでのショッピングと、たまのエステでストレス発散! しています。笑
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