小学4年生、10歳の年に行われる「2分の1成人式」をご存じでしょうか?保護者の世代には経験のないイベントですが、どのような内容なのでしょうか。小学校の体育館で厳かな式典として行うところもあれば、授業の一環として参観日に発表形式で行うところもあり、学校によってさまざまのようです。実際に行われているイベントを参考に「2分の1成人式」とは一体何なのかまとめてみました。
2分の1成人式について知りたい!
2分の1成人式とは何の目的で行われるどんなイベントなのでしょう。いつどこで始まったものなのか知りたくありませんか?そして、2分の1成人式に実際に参加したことのある保護者の感想や意見などについて調べてみました。
2分の1成人式ってどんなイベントなのでしょう
2分の1成人式は、成人の2分の1の年齢にあたる10歳を迎えたことを祝って、主に小学校で4年生を対象に行われているイベントです。文部科学省が定める学習指導要領の中には「2分の1成人式」の記載はありませんが、各小学校において総合的な学習の時間を用いるなどして多種多様なかたちで行われ、恒例行事として行っている小学校もあります。
いつどのようにして始まったの?
兵庫県西宮市の小学校教諭が、4年生を受け持った1980年ころに、「高学年への門出にふさわしいイベントを」と考案したのがきっかけとされています。のちにそのイベントを取り上げた教科書が登場したこともあって、全国に広がりを見せていきました。また、もともと4年生の国語の教科書には、「自由にスピーチをして10歳を祝おう、10年後の自分に手紙を書こう」といった内容が盛り込まれており、2分の1成人式が誕生する前から10歳という年齢は節目の年という概念があったようです。
実際に参加した保護者の感想は?
参加した保護者の約9割が、2分の1成人式に満足しています。普段はなかなか言葉に表すことのない感謝の気持ちをお互いに伝え合うことができて親子の絆がより一層強くなったと感じる人や、子どもの成長を改めて感じることができて感動したという人が大多数を占めているようです。しかしながら、さまざまな事情を抱える子どもの存在も少なくないため、慎重にすべきであるという意見も見られます。
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2分の1成人式では何をするの?
2分の1成人式を執り行う際の具体的な決まりごとはありませんから、基本的には各小学校独自の催しが行われます。「2分の1成人証書」などの授与にプラスするかたちでよく行われているのは次のような内容のものです。
保護者の前で決意表明!将来の夢発表
主な小学校で2分の1成人式の軸として行っているのが子どもの個別発表です。将来の夢を具体的に言葉にして、これからどのようにその夢を実現させていくか意欲を示すことを目的としています。家族への感謝、自分の目標、目標達成のために頑張ること、決意の言葉などを記した作文を用意して、読み上げたり、暗記をして発表したりします。
保護者から子どもへメッセージや手紙のサプライズ
事前に保護者に子どもにおくる手紙を用意してもらい、当日2分の1成人式のラストに子どもたちへのサプライズプレゼントとして手渡してもらいます。子ども側も保護者へ向けて感謝の気持ちを言葉にした手紙を用意し、お互いに交換するパターンもあります。親子で一緒に手紙を読み合ったりするなど、2分の1成人式1番の感動シーンです。
保護者や未来の自分へ向けた呼びかけや合唱
幼稚園の卒園式や小学校の卒業式に行われるような「呼びかけ」を行う小学校も少なくありません。子どもたち全員が平等に「呼びかけ」できるように配慮し行います。内容は、誕生に始まり七五三、幼稚園や保育園の入園卒園、小学校へ入学してからの学校行事などを振り返り、最後は未来の自分へ向けてのメッセージへとつながります。また、合唱を行うのも一般的です。
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小学生と高校生の2人の男の子の母です。海の近くに住んでいます。
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