香川県のゲーム規制条例のデメリットとは
ここまで見てきた通り、ゲーム規制条例には、子どもに多くのメリットを与えます。しかしゲーム規制条例にもデメリットも存在します。この条例の規定については、この条例の施行後2年を目途として、検討が加えられますが、次のようなデメリットについても、注視していく必要があるでしょう。
子どもの可能性を狭める危険性がある
今はどこの会社でも、コンピューターやインターネットなどITに強い人材が求められています。インターネットやそれに関連するさまざまな技術の開発により、子どもが成人になったときの社会は、ITやプログラミングに強い人材が求められる傾向がさらに進んでいる可能性があります。またゲーム業界やeスポーツ業界の発展など、新たな産業の拡大も高くなっているといえるでしょう。
ゲーム規制条例によってゲームやインターネットに接する時間が短くなると、ITに強くなれず、それらの産業で活躍することができないなど、子どもの可能性を狭める危険性があります。
県が介入する問題ではないという意見も
そもそもゲームをするかどうかは、家庭やプライベートの問題という考え方も強くあります。そのため、県が介入する問題ではないという意見も多いです。
また条例について、意見を募るパブリックコメントでは、県外の意見を受け付けなかったり、賛成意見に全く同じ文章が何パターンもあることがわかったりと、そもそもこの条例制定の過程について疑問視する声もあります。いずれにせよゲーム規制条例の制定には否定的な意見が多くあり、今後それらの意見もきちんと精査していく必要があるでしょう。
おわりに
香川県が打ち出した「ゲーム規制条例」は、県民をネット・ゲーム依存症から守るための対策を推進することを目的に制定されたものです。具体的には、18歳未満のゲームの利用を1日1時間程度に制限するというものです。
ただしこの条例は罰則規定がない努力目標のようなものです。親としては、ゲーム規制条例のメリットやデメリットを把握し、子どもにどう接していくかを考える必要があるでしょう。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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