子どもがデジタル性犯罪の被害者になってしまったら
一緒に気を付けていたのにも関わらず、子どもが被害者になってしまった場合、どのような行動をする方がいいのでしょうか?傷ついた子どもの気持ちをさらに追い込むことのないように、以下のような対処を心がけましょう。
子どもを責めずに、冷静に状況を判断する
つい「あんなに気を付けてって言ったのに!」と怒りたくなるかもしれませんが、もしそのような感情が襲ってきても、一旦は抑えましょう。深い傷を負ってしまった子どもの気持ちを最優先にし、冷静に状況を判断していくことが大切なのです。保護者は以下の内容を確認するのが、まずは必要になります。
- どのSNSを利用したか
- どのような内容をやり取りしたか
- 裸などのプライベートな写真を送っているか
- 写真を送っている場合、どのような写真を送ったか
- 要求などされていないか
- 住所などの個人情報をどこまで知られているか
状況に応じて対応する
もし、脅迫などをされている場合は警察に相談しましょう。脅迫などされていない場合でも、相手に対して保護者からメッセージを送ることは避けた方が賢明です。なぜなら、親からメッセージを送ることで、相手が動揺し予想外の悪い結果を招いてしまう可能性が否定できないからです。
相手に対して怒りの感情を抑えられないかもしれませんが、子どもの未来を守るためにも警察などに相談した方がいい結果につながるので、冷静に対処する必要があります。
デジタル性犯罪の相談窓口一覧
適切な対応をするためにも、一度専門家に相談しましょう。以下に、子どもが性犯罪に遭ってしまった場合の相談窓口をご紹介します。
都道府県警察の少年相談窓口
各都道府県によって問い合わせの電話番号が違うため、住んでいる都道府県別にご確認ください。
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
子どもの人権110番
子どもの人権を守ることに特化した相談窓口で、電話・メール・LINEから相談することが可能です。
https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html
みんなの人権110番
さまざまな人権問題で悩む方向けの相談窓口で、電話か面談での相談ができます。
https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html
警察相談専用電話(#9110)
住んでいる地域を管轄する警察の相談窓口で、電話で相談することもできます。
https://www.gov-online.go.jp
性犯罪被害相談電話全国共通番号(#8103)
性犯罪に遭ってしまった被害者向けの専用窓口で、電話から住んでいる地域を管轄する警察の相談窓口です。
https://www.npa.go.jp/higaisya/seihanzai/seihanzai.html
おわりに
子どもに注意をしていたとしても、デジタル性犯罪に巻き込まれてしまう可能性を0にすることは難しいものです。しかし、アプリなどを子どもと一緒に使うことで、その場に潜む違和感も分かるようになるでしょう。ただ注意をするだけではなく、子どもとコミュニケーションを取りながら、事件を回避する方法を選ぶことが大切だと言えます。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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