都市部を中心に、待機児童問題を抱える地域はいまだに多く存在します。待機児童というと、0~2歳児といった比較的小さなお子さんが対象と考える人も多いです。しかし、実は3歳児の保育園入園が激化しているのです。
今回は、3歳児が保育園に入園できるポイントを三つにまとめてご紹介していきます。
「3歳児」の保育園入園が激化している現状
ママが育休復帰を考えた場合、0~2歳児で子どもを預けるご家庭も多いでしょう。一方で、近年3歳児の保育園入園が難しくなってきているのも事実です。その現状について近年のデータをもとに見ていきましょう。
入園申込者の約3割が落選している!
朝日新聞が、2018年の4月時点で100人以上の待機児童がいた72自治体からアンケート回答を得た結果によれば、0~2歳児の認可保育園入園落選率は平均して26・6%でした。一方で3~5歳児は平均28・4%とやや高い割合となっています。
実は認可保育園に入園したいと申し込みをしても、約3割のご家庭では希望通りにいかず落選しているのです。
3歳児の落選率は意外に高い!
上記のアンケート結果によれば、3歳児については、例えば東京都港区の場合、落選率が80・0%です。この他、沖縄県南風原町で85・7%、福島市で78・0%、兵庫県尼崎市で68・5%など、となっています。東京都港区を含め、72市町村のうち9市町村で落選率が半数以上という結果が出ており、多くの自治体で3歳児が保育園に入園できない、落選者がいるのが現状なのです。
そもそも3歳児の申込数が増加
同じく朝日新聞の調査によれば、東京23区と2018年4月において100人以上の待機児童がいた7市のうち、半数の自治体で3歳児の申し込み(認可保育園)が増えているとのことでした。例えば足立区の場合、全体の申込者は9人減少しているにもかかわらず、3歳児については44人も増えていたとのこと。
近年では、そもそも3歳児の入園希望者自体が増えているのです。
合わせて読みたい
3歳児が入園できる三つの作戦
わが子が3歳児になった際、「保育園に入れない!」といったことのないよう、できるだけ対策を講じておくことが重要です。ここで、3歳児で保育園に入園できる作戦を三つご紹介します。
認可外保育園などから預かり保育付き幼稚園へ入園
現在では、2歳児までを預かる認可外保育園が増加しています。そのため、認可保育園に落選してその流れで2歳児までの認可外保育園に預けているご家庭もあるでしょう。この場合、卒園後は預かり保育付きの幼稚園に入園するというのもひとつのパターンです。
この場合注意したいのは、預かり保育時間中に他の園児がいるか、夏休み期間はどういった預け方ができるか、という点です。例えば預かり保育があってもほとんど利用者がいなければ、子どもが後々行きたがらないケースも考えられます。また、夏休み中に預け先がないと、仕事に支障が出てしまうかもしれません。
卒園後の連携施設がある小規模保育園を選ぶ
認可の小規模保育園は主な対象が 0~2歳児であり、企業主導型保育所もほとんどが2歳児までとなっています。つまり、その後は卒園という形になってしまうのがポイントです。しかし小規模保育園は、その後の卒園児を受け入れてくれる連携施設が整っていることが求められます。
企業主導型の場合には特別に定められていないため、卒園後は自ら次の預け先を探す必要があるでしょう。そのため、3歳児以降も預け先がある程度見込める施設を選ぶことが重要です。
2歳児までに認可保育園に入園させておく
保育園に預ける場合、1歳児・もしくは3歳児のタイミングで入園するケースが多いのが現状です。3歳児のタイミングで転園を考えると、2歳児の時点で入園している子どもがそのまま持ち上がりになる場合がほとんどです。
そのため、できるだけ転園をしないように、あらかじめ認可保育園に預けられるようにしておくことがポイントです。
合わせて読みたい
長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。