中学受験をする際、志望校選びのポイントがいくつかあります。子どものやりたいこと、性格にあった校風などさまざまですが、基本的には通学可能圏内の学校を選ぶことが多いでしょう。しかし、寮のある中学校であれば、選択肢が一気に広がります。中学校から寮生活をする場合のメリット、デメリットについて考えてみましょう。
寮がある中学校の生活
「寮生活は高校生や大学生になってから始めるもの」という認識が一般的です。年齢でいえば、12歳から15歳にあたる中学生の寮生活は、「早すぎるのではないか」と考える方が多いでしょう。しかし、実際には全国に寮のある中学校は100校以上あり、多くの子どもたちが寮生活を送っています。
公立はほとんどなく、私立がメイン
寮のある中学校は全国に100校以上ありますが、多くは私立の中高一貫校です。公立の中高一貫校で寮がある学校は、全国に15校ほど。公立の場合は、居住している都道府県以外の学校は受験できませんので、選択肢は少なくなります。私立の中高一貫校は全国どこでも受験可能なので、寮生活が可能であれば、選択肢は広がります。ただし、学費に加えて寮費がかかります。学校によってそれぞれ金額は異なりますので、経済的な面も考慮して、志望校を選ぶ必要があるでしょう。
中学校で寮生活をするケース3例
中学生から寮生活を始める場合、主に3つのケースがあります。ひとつは「勉強が得意」「大学進学への目標がある」子が、進学校へ通うケースです。もうひとつは「スポーツが得意」な子が、スポーツ強豪校へ進学するケースです。地域のクラブチームでよい成績をおさめている場合、推薦やスカウトなどの声がかかることもあります。最後のケースは「地域の学校に馴染めない」「不登校気味である」子が、環境を変えて進学するケースです。このケースは、進学校に入学して寮生活をする場合もありますし、フリースクールのようにより自由な学校に進学し、寮生活を送る場合もあります。
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中学校で寮生活をするメリット
数カ月前までランドセルを背負っていたような子どもが、親から離れて生活できるのだろうか?と心配になるかもしれません。しかし、寮生活は大学生や社会人のひとり暮らしとは違います。寮には監督をつとめる先生がいたり、寮母さんがいたり、大人がともに暮らし、子どもたちの生活を支えています。寮生活のメリットについてご紹介しましょう。
通学時間0!やりたいことに集中できる
寮生活のメリットは、通学時間が少ないことです。寮が学校のすぐそばの敷地にあれば、通学時間は0!電車で何時間もかけて通う必要はありません。その分、浮いた時間は自分のやりたいことに集中できます。部活動や学業にたっぷり時間をかけられるのは大きなメリットです。
規則正しい生活で自立心を養う
寮では、定められたスケジュールにそって集団で生活します。消灯時間も決められていますので、ダラダラと夜更かしをすることもなく、規則正しい生活習慣が身につくでしょう。掃除や洗濯、片付けなど、身の回りのことは自分でおこなうため、自立心も養われます。生きる力の基礎ができるという点がメリットです。
濃い友人関係ができる
寮の多くは相部屋です。同年代に限らず先輩、後輩と同室になることも。学校だけではなく生活空間もともにすることで、人間関係が濃くなります。もちろん意見の食い違いもありますが、お互い助け合って暮らすうち家族以上の深いつながりを持つ仲間ができます。思春期に切磋琢磨して過ごした友人たちは、一生の宝になるでしょう。
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