日本では"カギっ子"という言葉あるくらい子どもだけで留守番をする家庭が多いですが、同じことを海外でやってしまうと国によっては逮捕されてしまうことがあります。この記事では日本と海外の留守番事情の違いや子どもを置いて外出する危険性、子どもを置いて行く際の対策についてご説明します。
日本と海外の留守番事情について
日本と海外では、子どもを置いて外出することへの考え方が大きく異なると言われています。そのため次に日本の留守番事情はアメリカや中国の留守番事情とどう違うのかを、比較してみましょう。
日本の留守番は小学校1年生からが多い
日本では小学校1年生から留守番をさせている家庭が多いとされています。また子どもを置いて外出する時間は2時間未満の家庭が全体の6割以上を占めており、短い留守番をさせている親がいるようです。
留守番の理由は"買い物"や"仕事の都合"など突発的な理由による家庭が多く、"飲みに行く"や"旅行"などネグレクトとも取れるような理由で長時間子どもを置いて外出している方は、非常に少ない傾向にあります。
アメリカでは子ども置いて外出すると逮捕される
アメリカでは年間70万人以上の子どもが虐待を受けており、年々深刻化しています。そのためアメリカ国内の児童虐待防止の意識は非常に高く、原則的に12歳以下の子どもを置いて外出すると児童虐待(ネグレクト)と見做されて、逮捕・拘留の対象となります。
しかしアメリカでは約7割の両親が共働きのため、子どもと一緒にいる時間が少ない家庭もめずらしくありません。そういった家庭は家政婦を雇い、代わりに子どもの面倒を見てもらっているケースが多いと言われています。
このようなショッピングの際には子どものケアを忘れないようご注意ください。 アメリカでは子どもから目を離したり、家や車、ホテルなどに放置する行為は例え短時間でも児童虐待と見られ、警察に身柄を拘束されたり罰金等を課されるなど重大な結果を招くことがあります。
なお,保護者等の監督なしで子どもをひとりにすること(子どもひとりきりでの留守番等)の年齢基準については,各州によって差異があると思われますが,ニューヨーク州児童・家庭サービス事務所(New York State Office of Children and Family Services)のホームページ(http://ocfs.ny.gov/main/cps/faqs.asp#supervision)では,以下のとおり記載していますのでご参照願います。
上海にはカギっ子がほとんどいない
中国では行方不明になる子どもが年間20万人に及ぶと言われており、非常に治安が悪い面があります。そのため上海では子どもだけで留守番をさせることはまずなく、子どもだけで外出もさせない家庭が多いです。
しかし中国では共働きが一般的なので、基本的に仕事へ行く時は祖父母に預ける傾向にあります。また学校の近くや大型住宅地にある学童クラスを利用し、子どもを一人にさせないように工夫している家庭も存在します。
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子どもを置いて外出する危険性とは
「日本は平和な国だから、子どもに留守番させても大丈夫!」なんて思っていませんか?過度に心配しすぎるのは良くありませんが、子どもだけで留守番をさせることはたくさんのリスクが存在するのは事実です。ここからは"子どもを置いて外出することの危険性"についてご紹介します。
不審者が進入する危険性がある
頻繁に子ども置いて外出する家庭であれば、子どもだけで家にいるタイミングを見計らって不審者が侵入してくる場合があります。空いている窓やドアから侵入するケースを始め、来客を装って入り込んでくるなど侵入方法は様々です。不審者の目的は金品を盗むことだけではなく子どもの命を狙うような異常者の可能性もあり、子どもだけで留守番させるのは非常に危険です。
火災事故や自然災害が発生することもある
子どもだけで留守番をしている際には、火災事故や自然災害に十分注意しないといけません。季節によってはヒーターやストーブ、扇風機などを利用している家庭が多いと思いますが、転倒すると火事になる危険性があります。
また地震などの自然災害はなかなか予測することができず、発生時に子どもだけで行動させるのは危ないものです。さらに地域によっては土砂崩れや津波などが起こる可能性もあるでしょう。
急病や大怪我などが起こる可能性がある
子どもだけで留守番させていると、家の中で転倒するなどして大怪我を負う場合があります。テーブルや椅子など、一見危険性がなさそうな物に見えても、子どもが踏み台にして遊んでいるうちに転倒してしまうこともあるでしょう。
また近年ではベランダにある室外機などに登って遊んでいるうちに、ベランダから転落する事故もとても多くなっています。命に関わる病気や怪我の場合は、親が帰宅してから処置しても手遅れになる可能性もあるかもしれません。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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