食べるのが遅い子どもを隣でみていると、ママは「早く食べちゃって!片づかないでしょ!」と言いたくなります。でも、食べるのが遅い子どもには、子どもなりの理由があるのかもしれません。
今回は、食べるのが遅い原因と、ついイライラしているときに言ってしまう「子どもを傷つける言葉」をお話しします。ママの工夫で食べるスピードをあげるヒントも紹介しましょう。
食べるのが遅いときに考えたい三つの原因
食べるのが遅いときには、なんらかの原因があり、原因を探ることで改善策がみえてくるのです。「うちの子は食べるのが遅い」と思ったら、子どもの様子をよく観察して原因を探ってみましょう。まずは「よくある三つの原因」を紹介します。
食事に集中せず食べることに興味がない
夕方は、ママが忙しい時間帯です。でも夕方は、子ども向け番組がテレビで立て続けに放送される時間帯でもあります。テレビに子守をお願いしてしまうママも多いのではないでしょうか。夕飯時になれば、子どもはアニメ番組に夢中です。ママが「ごはんだよ」と言っても、子どもはテレビに興味があります。目の前に並んだ食事に集中せず、テレビをみているのか、食事をしているのかわからない状況でダラダラと時間だけが過ぎていくのです。
体調が悪くて食欲がない
子どもは自分の体調を上手に言葉で伝えることが苦手です。体調が悪くても目立った症状がなければ、自分でも「体調が悪い」と気がついていないこともあります。しかし食欲は正直です。体調が悪いときには食欲が落ちるため、食べるスピードが遅くなります。子どもによっては夕方になると一日の疲れが出て、食べるよりも横になりたいと思うこともあるのです。大人は、体調が悪いといえば病気を考えますが、疲れや気持ちの持ちようで食欲がなくなることもあります。
食事の量が多すぎている
よく食べる家族は、食卓に並ぶ料理の量が多い傾向があります。家族みんなが早食いで大食いだと、ママが「標準」と思っているスピードがとても速いこともあるのです。「うちの子は食べるのが遅い」と思っていても、実は子どもの体と食事量が釣りあっていないだけかもしれません。食事量が多ければ、完食までに時間がかかることは当たり前の話です。
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食べるのが遅い子に言ってはいけない言葉
食べるのが遅い子どもをみていると、ママはイライラするでしょう。しかし、自分のイライラをそのまま言葉にしてしまうと、子どもの心を傷つけてしまうかもしれません。
ここからは「つい口から出てしまう言葉」や「やりがちなこと」が、子どもをどれだけ傷つけるかを考えてみましょう。
1.「もういらないのね」と強制終了
食べるのが遅い子どもをみていると「食べる気がないなら食べなくていい」と思います。夕飯の片づけが遅くなれば、その後の家事も遅くなることが目にみえています。つい「もういらいないのね」と言ってお皿を下げたくなるでしょう。でも「ごちそうさま」を言う前に食器を下げられることは、大人でも傷つくのではないでしょうか。食事のたびにママが怒って強制終了するようでは、食事の時間が楽しくなくなってしまいます。
2.「小学校に入ったら大変だよ」と不安にさせる
小学校に入ると給食が始まります。給食は限られた時間内に食べなくてはならないため、適度なスピードは必要です。しかし、小学校に入る前から「食べるのが遅い子は苦労するよ」と不安にさせてしまうと、小学校入学自体がこわくなってしまいます。ママは多少脅すことで「早く食べられるようにがんばろう」と思わせたいのかもしれませんが、なかなか難しいことです。
3.「なんで遅いの? 」と理由を問いただす
ママは子どもを怒るときに「なんで」と言いたくなるかもしれません。しかし「なんで」という言葉には、相手を責める雰囲気があります。食べるのが遅い子どもは、自分の中では全速力で食べているのかもしれません。それなのに「なんで」と言われても困ってしまいます。食事のたびに「なんで遅いの? 」と問いただしても、子どもは「自分は早く食べられない子」と自信をなくすだけです。
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「子どもの生きる力を引き出す!」をモットーにして、小学生二人の子育てをしています。現在は、30代後半になりましたが、武蔵野美術大学在学中から物書きを開始しました。職歴は、大学卒業後に会社員として働き、結婚を機に退職しました。現在はフリーランスのライターをしています。保持資格は、簿記3級と秘書検定2級と英検2級です。趣味は「資格の勉強」で、現在は保育士資格取得を目指して勉強をしています。
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