妊娠が分かり、いよいよ産婦人科を受診!そんなとき、忘れてはならないのが「分娩予約」です。出産するためには、出産場所となる分娩施設で分娩予約をする必要があります。予約を忘れると、泣く泣く転院することになる恐れもあるため、要注意です。分娩予約の時期や方法を押さえて、しっかり手続きをしましょう!こちらでは、分娩予約の流れや注意点をご紹介します。
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分娩予約って何?どの病院でも必要?
分娩予約とは妊娠中のママが、出産を希望する病院(または助産院)に対して行う、申し込みのことです。多くの病院が取り入れているシステムですが、「必要だと知らなかった」というママたちの声もちらほら。分娩予約について理解して、忘れずに手続きしましょう。
安全なお産のために!予約が必要な病院も
初めて妊娠したママからすれば、「妊娠で病院を受診しているのに、なぜわざわざ予約が必要なの?」と疑問かもしれません。最初に受診した病院でそのまま出産を希望しているママにとって、分娩予約の手続きは厄介に思えるかもしれませんね。
しかし、中には妊娠の途中で他院へ転院していくママもいれば、よそから移ってくるママもいます。病院としてはすべてのお産を安全・適切に管理するために、分娩の件数などをあらかじめ管理する必要があります。そこで、出産予定日、ママの年齢や病歴、単体妊娠か多胎妊娠かといった情報を、分娩予約によって確認するのです。
分娩予約は事前確認がマスト!忘れると大変
近年では何らかの形で分娩予約を設けている病院がほとんどだといわれています。一部、小規模な施設では、口頭のやりとりのみでOKというケースもあるようです。行き違いを防ぐためにも分娩予約が必要か・不要か、あらかじめ確認しておいた方が安全です。
万が一、分娩予約を取り損ねると、希望する病院で受け入れてもらえない、ということにもなりかねません。「断られることなんて、あるの?」と思われるかもしれませんが、分娩を断られる理由として次の三つがあります。
- すでに予約がいっぱい
人気の病院では分娩予約を早めに締め切るケースも。「お産はまだまだ先だから、ゆっくり決めよう」とのんびり構えていると、“お断り”されてしまうかも! - そもそも分娩を扱っていない
婦人科やレディースクリニックなどで、妊婦検診のみを取り扱っているケースもあります。かかりつけの病院が産科を設けていない、というのは盲点かもしれませんね。 - 里帰り出産に対応していない
お産本番は実家近くの病院で、と思っている方は早めにご予約を。里帰り出産に対応していない病院や、事前に診察を受けるなど、所定の条件をクリアしないと予約できない病院もあります。里帰り間際になって探すのは危険ですよ!
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分娩予約の時期と準備するもの
分娩予約の時期や手続き方法は病院によって実にさまざま。主なチェックポイントとして次の3点があります。
- 分娩予約の時期
- 予約場所と方法
- 予約金の有無と額、支払い時期
具体的にどのようなケースがあるのか、次の見出しでご紹介していきます。
分娩予約の方法をケース別にご紹介!
一口に分娩予約といっても、病院によって手順が違います。初妊娠のママはもちろん、前回の妊娠と出産場所が異なる経産婦さんも注意が必要です。例として、四つのパターンをご紹介します。
分娩予約の時期 | 予約場所(方法) | 予約金の有無 | 予約金支払いの時期と金額 | |
よくある一般的なケース | 初診時 | 受付にて | あり | 妊娠8週~12週/10万円 |
分娩予約が2回にわたるケース | ・初診時に仮予約 ・妊娠20週前後に本予約 |
受付にて | なし | 分娩後、退院時に支払い |
分娩予約を自分からする 予約金が2回に分かれるケース |
随時 (患者の希望が決まり次第) |
医師・助産師に口頭で | あり (計2回) |
・妊娠20週までに 医療保障制度加入日1万5000円 ・妊娠34週までに入院保障金15万円 |
分娩予約を自分からする 予約方法が複数あるケース |
随時 (患者の希望が決まり次第) |
受付、電話、WEBサイトで 所定の必要事項を申告 |
なし | 分娩後、退院時に支払い |
このように、分娩予約は多種多様。「出産経験者の友人・知人に聞いていた方法と違う!」「上の子のときと違う!」といったママたちの声が後を絶たないのです。
分娩予約で困った!戸惑う三つのポイント
一般的な病院では初診時に配られるしおりやホームページ上で、分娩予約について案内しています。しかし、説明文を読んでもよく分からない!というママもいますよね。多くのママが疑問に思う、三つのポイントについてご紹介します。
予約は自分からいうべきか?
「当院で分娩を希望されますか?」と病院側から聞いてくれるケースが多いと聞きます。しかし中には「希望者はお申し出ください」という案内文が書かれていただけ、という体験談も。初診で分娩予約に関する案内がない場合は、自分から質問しましょう。
予約金はいつ、どうやって準備する?
予約金が必要な場合、あらかじめ時期を指定されるのが一般的です。支払いは現金が基本。所定の期日までに、忘れずに準備しておきましょう。
予約金はどう扱われるの?
分娩費用の一部として取り扱われ、退院時に、予約金を差し引いた額が請求されます。
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分娩予約をする際の注意点二つ!
出産を希望する病院が決まって、いざ予約!と思ったとき、見落としてはならない点があります。中には「窓口で予約表を提出したのに、後日、病院側から断られた」というケースもあります。また、ママにも病院にも予期できない理由で、分娩予約をキャンセルせざるを得ない場合もあるため、以下の点を心に留めておきましょう。
予約不可・予約後キャンセルのケース
次に該当する場合は、分娩予約ができない、あるいは予約キャンセルとなる可能性があります。
- ママに持病がある場合
- 前回の妊娠、出産でトラブルがあった場合
- 妊娠中に異常が見つかった場合
希望する病院では対応できない症例の場合、より設備の整った病院に移ることとなります。通常は転院先の病院を紹介してもらえますので、指示に従いましょう。
里帰り出産の人は両方の病院に確認
里帰り出産の人は、早めに分娩予約をするのはもちろん、次の点を確認しておきましょう。
帰省先の病院(分娩する病院)に確認すること
- 妊娠何週までに里帰りが必要か
- 予約金の有無と支払期限
- 紹介状はいつまでに必要か
- 里帰り前に、事前の診察が必要か
転院元の病院に確認すること
- 里帰りの日程に問題はないか
- 紹介状の作成にかかる日数
病院側は他院の情報について熟知しているわけではありません。行き違いがないように、分娩予約とあわせて確認しておきましょう。
おわりに
安心・安全なお産にするためにも、分娩予約は必須です。妊娠が分かったらまずは病院探し。そして、初診で分娩予約の方法を確認しておきましょう。分からない点がある場合は、病院にお電話などで問い合わせてくださいね。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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