子育てをしていて悩まされることのひとつに、「赤ちゃんが泣いたときの対処」があると思います。まだ言葉で自分の気持ちを表現できない赤ちゃんは、泣くことで自分の意思表示をするのです。しかし、お父さんやお母さんにしてみると、「何で泣いているのだろう?何をしてほしいのだろう?」と、対応に困ることも多いのではないでしょうか?特に、赤ちゃんは寝起きに泣くことが多く、いつまでこの状態が続くのかと不安になることも多いでしょう。今回は、赤ちゃんが寝起きに泣いてしまう理由や対処法などについて、ご紹介します。
赤ちゃんはどうして寝起きに泣くことが多いの?
赤ちゃんがすやすや寝ていると安心していたら、突然起きて泣き出すということはありませんか?赤ちゃんは寝起きに泣くことが多いといわれています。親にとって、悩みの種になりがちなこの行為ですが、赤ちゃんが泣く原因が何なのかということが分かると、親も気持ちが楽になりますよね。
おなかが空いたり、オムツを替えたりしてほしいから
寝起きに赤ちゃんが泣く理由として多いのが、おなかが空いたりオムツを替えてほしかったりといった欲求によるものです。おなかが空いていると生命につながりますし、オムツがおしっこなどで汚れている状態だと不快を感じますので、赤ちゃんが泣いてしまうのも仕方ないことだといえます。寝起きに赤ちゃんがよく泣くという方は、まずは赤ちゃんの空腹やオムツが汚れているかどうかなどを確認し、それを頭に入れて、ミルクやオムツの替えを事前に用意しておくと良いでしょう。
気温や体調の変化による不快を感じるから
赤ちゃんは、気温や体調の変化などによる不快を感じると、泣いてしまうことがあります。例えば、寝ている間に布団の中が暑くなったり、気温が下がったりしたために赤ちゃんがびっくりしてしまい、起きてしまうことがあります。また、体調が優れないときなども、異常を感じて泣いてしまうことがあるようです。
寝起きに赤ちゃんが泣いた場合は、温度が快適になっているか、体調面で変わったところがないかなどを確認してみましょう。体調不良が疑われる場合は、すぐにお医者さんにみせることが大切です。
睡眠中にびっくりして起きて泣いてしまう
赤ちゃんは睡眠中に何らかの刺激により、びっくりして起きて、泣き出してしまう場合があります。つまり、何かしらの物音などにびっくりして、泣くことはよくあるのです。例えば、ドアを開ける音など、日常的に発生する物音により起きてしまうこともあれば、犬の鳴き声によって驚くこともあります。赤ちゃんが寝ているときは、なるべく静かに、安眠できる環境を作ってあげることが、寝起きに泣くことを防ぐための工夫になります。
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4カ月以降の赤ちゃんが寝起きに泣く原因は?
上記に、赤ちゃんが寝起きに泣いてしまう主な理由を挙げました。ところが、生後4カ月を過ぎた赤ちゃんの場合は、異なる理由で泣き出すことがあります。赤ちゃんの成長に応じた、寝起きに泣く原因を知っておくことが大切です。
自我が芽生えた赤ちゃんは寂しさで泣くことも
赤ちゃんは、生後4カ月ほどで自我が発達してくるといわれています。例えば、近くにお母さんやお父さんがいないことの寂しさなどから、泣くことも増えてきます。寝る前はお母さんがすぐ近くにいて、安心して眠りについたのに、起きてみたら姿が見えないという場合などは、よく不安になって寝起きに泣いてしまうこともあるようです。
赤ちゃんが泣くのは生理現象と割り切ろう
赤ちゃんが寝起きに泣いたとき、重要なのは「赤ちゃんが泣くのには理由がある」「赤ちゃんが泣くのは生きる上で仕方のないこと」と考えて、冷静に対処することが必要です。赤ちゃんが頻繁に泣くと、お母さんやお父さんの立場からすれば、
- どうしてこんなに泣いてしまうの?
- 毎日泣きっぱなしでお世話するのも疲れてしまう…
とうんざりしたり、時には腹立たしく感じたりしてしまうこともあると思います。しかし、そのようなお母さんやお父さんの怒りや悲しみの感情も、赤ちゃんは敏感に感じ取ってしまいます。そして、それがストレスとなり、さらに泣いてしまうかもしれません。まだコミュニケーションの手段に乏しい赤ちゃんが泣くというのは、生きていく上で仕方のないことです。たとえ、赤ちゃんが泣いても「何が原因なのかをよく考える」「泣くのは、元気な証拠だと受け止める」ことにより、優しく接してあげましょう。
赤ちゃんが寝起きに泣くのはいつ頃治まる?
赤ちゃんが寝起きに泣くのが治まる時期には、個人差があります。早ければ生後3カ月ほどで治まる場合がありますが、長ければ3~4歳くらいまで続くこともあるといわれています。子どもによって、少し長い付き合いになるかもしれませんが、子どもが寝起きに体調の不良や欲求以外で泣くようになることは、成長している証しともいえますので、温かく見守る心構えが必要です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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