もうこの夫とはやっていけない!離婚して自分一人で働きながら子どもを育てよう、と考えている女性もいるのではないでしょうか。今の生活よりも離婚した方がいい!と胸を張って言えますか?離婚する前にシングルマザーの現実を知っておく必要があります。自分のため、子どものために何が一番正しい選択なのかを考えていきましょう。
いまどきシングルマザーは珍しくない
一人で子どもを育てるというのは簡単なことではありません。しかし、ここ数年で「シングルマザー」という言葉をよく耳にするようになりました。一体どれくらいの人が一人で子どもを育てているのでしょうか。
シングルマザーはどんどん増えている
厚生労働省が行っている国民生活基礎調査によると、平成6年には児童のいる世帯が1,359万であるのに対して、母子のみの世帯数は48.3万と約3・6%の割合でした。しかし、平成24年には、児童のいる世帯1,209万に対して母子のみの世帯が82.1万となり、約6・8%の割合になっています。この調査結果をみると、20年ほどでシングルマザーがどんどん増えていることがわかります。地域によっては、まだまだ珍しがられることもありますが、30人のクラスに2人はいる計算です。
シングルマザーの多くは離婚が原因
どうしてこんなにもシングルマザーが増えたのでしょうか。シングルマザーになった原因の多くは離婚のようです。昭和63年の調査では、離婚原因というのが62・3%で死別が29・7%となり、これに対して平成23年の調査では離婚が80・8%で死別が7・5%と、死別が原因でシングルマザーになった人が大幅に減りました。逆に離婚が原因だという人が、25年間で約20ポイントも増えたのです。
未婚によるシングルマザーも増えた
25年間で離婚によってシングルマザーになった人がかなり増えましたが、未婚によるシングルマザーも増えてきています。昭和63年には3・6%が未婚によるシングルマザーでしたが、平成23年では7・8%に上がっています。離婚よりも急激に増加した訳ではありませんが、未婚で子どもを産む選択する女性がこれからも増えるのではないかと予想できます。
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なかなか正規社員で働くことができない
シングルマザーになれば、生活費を自分で稼がなければなりません。離婚前は専業主婦をしていたという人であれば一から仕事を探すことになりますが、就業は簡単ではありません。厚生労働省の調査によれば、平成23年のシングルマザー就業率は80・6%とそれほど低くはありませんが、そのうち正規社員は43・0%だけになります。つまり半数以上が非正規社員ということになり、シングルマザーの平均年収も181万円でした。正規社員で雇ってほしくても難しいというのが現状です。
養育費を受け取っていない人が多い
シングルマザーになったのであれば、子どもを育てていかなければなりません。「離婚した相手から養育費をもらえばいい」と考えている人もいるでしょう。しかし、実際に養育費を受け取り続けている人は、平成23年度の調査では19・7%しかいないのです。養育費を一度も受けていない人が60・7%と圧倒的に多く、最初は受けていたけれど相手の状況が変わったなどの理由から、受けられなくなった人も15・8%と少なくありません。
経済的理由で子どもが進学できない
正規社員として働くことができない、養育費を受け取れないとなると経済的に苦しくなるでしょう。母子世帯の生活保護率は全体からみても高く、平成25年の調査ではひとり親家庭の相対的貧困率が54・6%にもなっています。もちろん子どもを進学塾に通わせる余裕もありません。子どもの進学率は、高校等では93・9%ですが大学等になると23・9%と急激に減るのです。これは母子世帯だけではなく父子家庭も含めた結果ですが、ひとり親である場合は経済的な理由で進学できないということが言えるでしょう。
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