「蒙古(もうこ)斑」は、幼い頃だけに見られる特徴なので、子育てが一段落したママにとってはおむつ替えの時期の懐かしい思い出の一つになるようです。
蒙古斑は一般的には成長すれば消えると言われていますが、「消えずに残ってしまうことはないの?」「お医者さんに見せたほうがいい?」など不安に感じているママもいると思います。今回は、蒙古斑とは何か、必ず消えるのかなど、蒙古斑について詳しくご紹介いたします。
蒙古斑の特徴について
蒙古斑ってどんなもの?
蒙古斑とは、ほとんどの赤ちゃんのお尻付近にある青いあざのことです。蒙古斑を持って生まれてくることもありますし、生後1週間から1カ月の間に出てくることもあります。シミのように平らで、境界線がぼんやりとしています。
2歳頃まで徐々に色味が強くなっていきますが、10歳を迎えるときにはほとんどが消えてしまいます。
なぜ蒙古斑はできるの?
人間の体には、紫外線を浴びた際にメラニンをつくって肌を守る「メラノサイト」という色素細胞があります。人間の皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっていて、通常メラノサイトは一番外側の表皮にしか存在しません。
ところが、赤ちゃんだけは、腰のあたりの二層目の真皮にメラノサイトが現れることがあります。真皮に現れたメラノサイトがメラニンをつくり、メラニンの黒い色素が表皮を通して青色に見えるのが蒙古斑だと言われています。
なぜ赤ちゃんだけメラノサイトが真皮に現れるのかは、まだはっきりとは解明されていません。
蒙古斑は誰でもできるの?
蒙古斑は黄色人種に多く見られ、日本人は9割以上の赤ちゃんが蒙古斑を持って生まれてくると言われています。黒人にも過半数の割合で蒙古斑は見られます。確率はぐっと下がりますが白人でもまれに蒙古斑が見られるそうです。
《海外に住むママは要注意》
上で述べたように、白人は蒙古斑が見られる確率はかなり低いため、医師でも蒙古斑の存在を知らない人が少なくないようです。そのため、赤ちゃんのお尻の蒙古斑を、打撲や虐待によってできたあざと勘違いされる可能性も否定できません。海外、特に欧米で出産や子育てする方は、蒙古(もうこ)斑のことを尋ねられた場合に備えて、日本人の多くが持って生まれてくるものだと現地語で説明できるようにしておくのがよいかも知れません。
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蒙古斑の種類について
蒙古斑はおしり以外にもできる?
お尻とは違う部位にできる蒙古斑のことを、「異所性蒙古斑」と呼びます。背中・顔・手足などに現れ、大きさや濃さには個人差があります。通常の蒙古斑同様、だんだんと薄くなり10歳前後で消えることもありますが、通常の蒙古斑よりも残ってしまう可能性が高いです。
消えない蒙古斑とは?
通常であれば10歳前後で蒙古斑は消えますが、まれに大人になっても消えずに残ってしまうことがあります。これを「持続性蒙古斑」と呼びます。蒙古斑全般の2~3%の割合で現れると言われています。主には異所性蒙古斑がこれにあたります。お尻や背中の蒙古斑はほとんどが消えると言われていますが、持続性蒙古斑の可能性もゼロではありません。
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みき。O型。犬五匹とオウムと生活。 今まで特に妊娠・出産に興味はなかったが、たまGOO!の担当になってから妊活に興味を持ち、本格的に検討中。「子育て」「ペット」に関する記事の執筆を主に担当。
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