男は仕事、女は家庭という伝統的なスタイルを経て、女性の社会進出やジェンダー平等の考え方が進んできた現代。それゆえに、女性はさまざまな生き方ができるようになりました。そこで注目されているのが、メインの仕事以外に別のキャリアを展開するパラレルキャリアです。ここでは、女性のパラレルキャリアについてご紹介します。
女性のパラレルキャリアの特徴について
パラレルキャリアとは、本業以外に自分の好きな分野で第二のキャリアを築くという意味です。ひとつの会社にとらわれることなく、自分自身が責任を持ってやりたいことに挑戦し、多様な働き方をするという点が女性に支持される理由だと言えるでしょう。
パラレルキャリア=副業ではない
パラレルキャリアは、メインの仕事以外のキャリアを持つゆえに、「それって副業と同じではないの?」と混合する方もいるかもしれません。しかし、パラレルキャリアと副業には決定的な違いがあります。それは、報酬を得るかどうかです。
つまり、副業は報酬が発生しますが、パラレルキャリアの場合は必ずしも報酬を得なければならないという決まりはないのです。
また、パラレルキャリアには、趣味や社会活動も含まれます。パラレルキャリアは、誰かのためにその知識やスキルを役立てていくというプロセスが重視されるので、ボランティアはもちろん、報酬は二の次という場合も多いのです。
パラレルキャリアは働く女性だけのものではない
パラレルキャリアは、働く女性のみに当てはまるものではありません。もちろん、専業主婦でもパラレルキャリアを築くことは可能です。専業主婦は企業から給料をもらうわけではありませんが、家族のために工夫を凝らしながら家事をしています。それらの行動は、立派な報酬を得るに値する業務だと言えるのです。
また、専業主婦だけではなく、勉強や介護など生活のメインになっている活動を行っていれば、パラレルキャリアを持つことができるのです。
本業に活かす&将来の夢を広げることができる
パラレルキャリアは「生活のため」というよりも、自己実現ややりがいを重視しながら進めていくという側面があります。そのため、そこで得たスキルや経験をメインの仕事に取り入れることで、幅を広げることが可能です。
また、パラレルキャリアで得たスキルを育て、将来メインの仕事にしようという計画を立てたり、起業する選択肢を持ったりすることもできるでしょう。
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女性のパラレルキャリアのメリットとは
好きな物事に自ら取り組める、パラレルキャリア。自己実現にも現在のメインの仕事にも影響を与えることができるゆえに、メリットも数多くあります。それらを以下にお伝えします。
自分の望むことを自分の意思で選ぶことができる
現在しているメインの仕事は、好きで選んだわけではない場合もありますよね。待遇やアクセスの便利さを理由に、働いているケースもあるでしょう。自分の意思を重視したものでなければ、苦手なことや気の進まない仕事をしなければならずに、後ろ向きな気持ちが生じるときも出てきます。
ところが、パラレルキャリアは待遇などの条件よりも、自分の望むことを第一に選びますので、大変なことや苦しいことがあっても前向きに取り組める点が強みです。
自身の周りのネットワークが活発になる
パラレルキャリアを持つと、メインの仕事の人以外とも多くの関りが生まれることになります。特に、メインの仕事と職域が違うものであれば、より新たな世界が開けることでしょう。
バックグラウンドが異なる人と出会うことで、新しい知識や考え方を吸収し、自分のライフスタイルが向上したり、メインの仕事の足りない部分を補ったりすることができ、プライベートや仕事においても活力が生まれます。
結果としてお金に繋がるケースも
パラレルキャリアは必ず報酬が発生するわけではありませんが、好きなことを続け、人に喜んでもらえる活動をしていくことで、それが仕事として成立する場合もめずらしくありません。
例えば、料理が好きで節約レシピを紹介する動画をサイトにアップしているうちに、雑誌編集者の目に留まり、レシピ本の出版のオファーが来るようになって、料理分野の仕事へと転身したというケースなどもあります。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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