今、巷で注目されている、”親リッチ”。「親リッチってよく聞くけれど、どんな人のことを言うのか分からない」と思っている方も多いのではないでしょうか?あなたのまわりにも親リッチがいるかもしれませんよ。ここでは、「親リッチの特徴」や「実際に親からどんな支援を受けているのか」などについて、ご紹介します。
ビジネスで注目される「親リッチ」とは?
「親リッチ」とは、純金融資産を1億円以上保有する親や祖父母がいる、20歳代〜50歳代のことを指します。日本での富裕層の数は年々増加傾向にあり、その分、親リッチも増え続けているといわれているのです。親からの支援が多い親リッチは、お金の保有額も高く、金融ビジネスにおける次世代の有望顧客として注目される存在ともなっています。
「親リッチ」は全国にどのくらいいるの?
現在、純金融資産を1億円以上保有している富裕層の数は、126.7万世帯と推計されています。そこから子どもや孫の数を勘案すると、親リッチの数は全国に235万人(子ども198万人、孫37万人)いるという計算になります。
アベノミクス以降、富裕層の数が上昇傾向にあるとともに、現在20歳未満の次世代親リッチが、299万人いると推測されているため、今後も親リッチの数が増加していくことになるでしょう。
「親リッチ」は金融サービスのポテンシャルが高い
親リッチの特徴としてよく挙げられるのは、金融サービスのポテンシャルが高いことです。親リッチ本人の年収は、同世代の一般の人よりも2割ほど多い上に、本人が管理・運用する資産額も一般の人に比べ、親リッチの方が2倍近くも多いとされています。
また親リッチは現時点での収入や資産額の差に加えて、今度の相続や生前贈与による資産移転が期待されるため、一般の人との金融サービスのポテンシャル差は、年々広がっていくことでしょう。
「親リッチ」は金融リテラシー水準が高い
親リッチは、金融情報の感度や金融に関するスキルと知識水準がとても高いといわれています。一般の人よりも親リッチは資産があるため、新しい金融サービスについて積極的に情報収集をしている傾向にあり、金融商品やサービスへの受容性を備えています。
また金融に関する知識(金利、複利、インフレ、リスク・リターン、分散投資など)も十分にあるため一般の人に比べても金融への理解度が高くなっているのです。
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「親リッチ」が多い3つの家系
純金融資産を1億円以上持っている家系で代表的なのは、「事業家の家系」「医師の家系」「不動産オーナーの家系」の3つです。この家系に生まれた人は親リッチであることが多いですが、それぞれの家系によって教育方法に違いがあり、人格なども家系よって様々です。それぞれの家系をタイプ別にして、詳しく解説します。
タイプ(1):事業家家系の「親リッチ」
事業家の家系に生まれた親リッチは、幼少期から自然と「子が後を継ぐものだ」という意識が、自然と植え付けられています。また、事業を継いだ後も、親や祖父母と同じことをしていれば安泰というわけにはいかず、時代に沿って会社を変革していかなければなりません。
先祖が残してきた会社を安易に倒産させることも出来ず、他の家系と比べると事業リスクは高いです。つまり、プレッシャーなどは他の家系と比べて、大きい傾向にあります。
タイプ(2):医師家系の「親リッチ」
医師の家系は、親が高収入のため、幼少期から教育投資が行われています。子どもを医学部に通わせるための学費の負担力があるため、子どもも職業に医師を選択することが多い傾向にあります。
そのため親リッチが親リッチを産むことも多く、医師家系は「親リッチ」が再生産されることが多いといわれています。医師家系の親リッチは国家資格さえあれば親の医院の跡を継ぐだけではなく、勤務医として病院に勤めることもできるため、事業家の家系と比べると、事業リスクは低いと言えるでしょう。
タイプ(3):不動産オーナー家系の「親リッチ」
不動産オーナーの家系に生まれた親リッチは、先祖代々の資産家であることが多いです。祖父母や両親はお金の現実を知っているため、厳しく育てられていることがほとんどでしょう。
そのため意外と親からの支援は受けず、質素な暮らしを好み、シビアな生活している人が多い傾向にあります。しかし、家や車など、大きな買い物をする時には、ローンや借金をすることを嫌うため、キャッシュ一括で支払うなど、お金の使い方は特徴的です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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