育休中は普段なかなか自分の体をいたわる時間を取ることが出来ない分、しっかり健康を保つ事が大切です。その中で育休中に会社での健康診断を受けられるのか心配という人もいるのではないでしょうか?ここではそのような人に向けて、育休中の健康診断について解説します。
育休中の健康診断について
それでは早速、育休中の健康診断についてお伝えして行きましょう。育休中の健康診断は、常時勤務している従業員と同じく受けることが出来るのでしょうか?また会社に出勤していない場合は、健康診断を受けたいときの手続き方法も気になりますよね。
法律上での育休中の健康診断とは
会社での健康診断は一般的に1年に1度実施されますよね。そのような中で1年以上会社を育休で休んでいる場合、健康診断を受けることが出来るのか不安になる人もいることでしょう。
育休中の健康診断については、法律上(労働安全衛生法第66条)によると、会社は従業員に対して、年に1回以上の健康診断をさせる義務があります。しかしこれは常時勤務している従業員に対して定められている義務であり、育休中に会社が行う健康診断を受けることが出来るかの判断は、会社によって異なります。
【主な検査項目】 |
既往歴及びおよび業務歴の調査 |
自覚・他覚症状の有無の調査 |
身長・体重・腹囲測定 |
視力・聴力検査 |
血圧測定 |
血液検査 |
血液一般 (赤血球、白血球、血色素、ヘマトクリット、血小板、MCV、MCH、MCHC) |
肝機能 (GOT、GPT、γ-GTP) |
脂質 (中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール) |
血糖(空腹時血糖) |
尿検査(尿中の糖・蛋白・潜血の有無の検査) |
心電図検査 |
胸部レントゲン検査(直接撮影) |
育休中に健康診断を受けるためには?
まず育休中に健康診断を受けたいと思ったときは、会社に問い合わせてみましょう。会社によっては、育休中の従業員から健康診断を受けたいという希望があれば、受けさせてもらえるケースも多くあります。会社によって、問い合わせ後の流れは変わりますが、会社の費用で受けられるのか自費かの確認も重要です。育休中の健康診断に関しては会社には法律上の義務がないため、対応はまちまちだという事は頭に入れておきましょう。
育休中の健康診断は自費なの?
通常、育休中以外の健康診断の場合は会社に法律上の義務があるため、会社負担で健康診断を受けることが出来ます。しかし育休中の健康診断に関しては、会社それぞれの判断に委ねられているというのが現状です。育休中であっても、連絡をすれば会社負担で健康診断を受けることが出来るケースもありますし、一部負担や全額自費というケースもあります。そのため育休中に健康診断を受けたいと思うときは、事前に会社に確認しておくことをおすすめします。
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育休中の健康診断で押さえるべきポイント
次に、育休中の健康診断に関して、押さえるべきポイントをご紹介します。育休中の健康診断に関しては、やはり費用面についての詳細をしっかりと押さえておく必要があります。ここでは、その中でも特に覚えておくと良いポイントを挙げて行きましょう。
育休中の健康診断が事業者負担かどうか
まず1つ目は育休中の健康診断が事業者負担かどうかです。先ほどもお話ししましたが、育休中の健康診断の費用に関しては会社それぞれで対応が分かれるのが現状です。例えば、育休中に会社の方から「育休中でも健康診断を受けてください」というような通達が来た場合は、事業者負担で健康診断を受けることが出来ます。しかし、育休中に事業者側から特に何も通達がないような場合は、健康診断は義務ではなく事業者負担では受けられないという判断になるでしょう。
育休中の健康診断は会社に問い合わせる
2つ目は育休中の健康診断については会社に問い合わせるということです。これは自費での健康診断費用を会社に問い合わせることで、会社負担で受けさせてもらえる場合もあるからです。本来は育休中の従業員に対しては健康診断の義務はありません。しかし会社によっては育休中の従業員から健康診断に関しての問い合わせがあった場合は、本人の希望があれば実施するというケースもあるのです。そのため、確実に会社負担で実施になるかは保証できませんが、一度は育休中の健康診断について会社に問い合わせてみることをおすすめします。
育休中の健康診断は自費の可能性もある
3つ目のポイントは、育休中の健康診断は自費になる可能性もあるということです。育休中の健康診断は会社には実施義務がないため、特に会社側から通達がない場合は自費になる可能性も十分にあり得ます。事前に会社に問い合わせしたときに自費で受けることになるケースもあるので、頭に入れておくようにしましょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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