子どもがいると、何かと両親を頼りにすることがありますよね。自分の実親、子どもから見た祖父母は子育ての強い味方です。何かと助けてもらうシーンも多いから、そろそろ同居した方がいい?と迷っているママもいるのではないでしょうか。しかし、血のつながった実親であっても同居するとなると、ストレスがつきものです。今回は、母方祖父母との同居にありがちなトラブル例と、同居前に考えておくべきポイントをご説明します。
子どもが生まれたら親と同居するもの?
待望の赤ちゃんを授かった喜びもつかの間、いざ出産が終わって子育てがスタートすると、怒濤(どとう)の忙しさですよね。やるべきことが多すぎて、「自分の親(子どもから見た祖父母)に手伝ってもらわなければ育児が回らない!」というママの声を耳にします。頻繁に実親のサポートを受けているご家庭では「いっそ同居した方がいいのかな?」と、三世代同居の案が浮上することもあるようです。
少数派?産後に同居開始するケースも
総務省の国勢調査によると、2016年時点で全世帯に締める三世代世帯の割合は5・7%と報告されています。一方、両親と子どもだけの核家族世帯は26・9%。つまり、4倍以上もの開きがあるのです。三世代世帯は1980年時点では過半数を占めていましたが、その数は年々減少しています(内閣府調査より)。
とはいえ、少数派ながら妊娠・出産を機に三世代同居を開始する人もいます。共働き家庭からは「ママの職場復帰後に、保育園の送迎サポートをしてほしい」といった声を耳にします。また専業主婦家庭でも、夫が仕事で忙しく、ママだけに育児の負担が集中する「ワンオペ育児」が問題になっています。猫の手も借りたい産後ママにとって、おじいちゃん・おばあちゃんの存在は、まさに育児の救世主ともいえるかもしれませんね。
母方祖父母との同居ならトラブルなし?
三世代同居といえば、一昔前なら父方祖父母との同居が一般的でした。そこで必ずといっていいほど発生するのが人間関係のトラブルです。父方祖父母と嫁の間で発生するトラブル、いわゆる「嫁しゅうとめ問題」や「嫁しゅうと問題」は多かれ少なかれどの家庭でもあるといわれます。特に嫁しゅうとめ問題は多くの家庭で深刻な問題です。「しゅうとめと嫁が一つの台所に立つとうまくいかない」とはよくいわれますが、血がつながらない親子同士が、家事育児を共同で行うのはストレスがたまるものです。
一方で、最近では母方祖父母との三世代同居が注目を集めています。子育て真っ最中のママにとっては「義理の親より自分の親の方が頼りやすい」というのが本音ですよね。ママの負担も軽くなるし、子どもとおじいちゃん・おばあちゃんが触れ合う時間も増える。いいことずくめとも思えますが、中にはトラブルに見舞われる人もいるようです。
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実親との生活リズムの違いでイライラ!
三世代同居で特に注意が必要なのは、進学や就職を機に、実家からいったん出ているケースです。ずっと家族として暮らしてきた自分の親であっても、いざ久々に同居となると、生活リズムの違いに戸惑う人が多いといわれます。例えば次のようなケースがあります。
「赤ちゃんが生まれて早寝早起きのリズムをつくりたいのに、祖父母は夜型の生活。夜中もテレビをつけっぱなしでうるさい。」
「昼夜問わず授乳で疲れているのに、食事や入浴の時間を祖父母に決められてしまう。昼寝もできない。」
ママは出産すると生活リズムは赤ちゃん中心になりますよね。
一方で、祖父母は、子どもたちが巣立った後、自由気ままな生活を謳歌(おうか)しており、生活リズムが乱れているケースもあります。赤ちゃんに合わせてくれないおじいちゃん・おばあちゃんにイライラしてしまうママも多いようです。
世代が違えば育児スタイルも違う
おじいちゃん・おばあちゃんは育児の経験者。そうはいっても過剰な期待は禁物です。育児スタイルは年々変化しており、一昔前では普通であったことが、今ではNGとされることも往々にしてあります。多くのママに共通するお悩みは次の通りです。
「完全母乳で育てたいのに、実母が粉ミルクをすすめてくる。」
「実親が自分の使ったスプーンをそのまま赤ちゃんの口に入れた!」
「昔はおむつ外れも早かったのになど、何かにつけて自分のときと比較する」
慣れない子育てに試行錯誤しているママにとって、育児に関して横やりを入れられるのはつらいものです。実の親子だからこそ、思ったことをそのままいってしまい、不和が生まれることもあるでしょう。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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