墓じまいの後はどこへ遺骨を移す?
墓じまいをしたのちに残った遺骨は、新しい別のお墓へ移動させたり、すでにあるお墓に一緒に納骨したりするなど、方法はさまざまです。お墓以外にも以下のような方法があり、現在ではそれぞれの考えに合わせた選択肢があります。
永代供養(合祀-ごうし-)
基本的に一代(個人や夫婦)に限り供養するものです。骨つぼをきれいにするか新しいものに変え、永代供養先の寺などに持参します。年間の維持管理費などほぼかからず、永代供養先で一定期間供養されたのち、他の遺骨とともに合祀(ごうし)されます。
合祀(ごうし)される場所は屋外に設置されたモニュメントなどで、他の遺骨と一緒なので寂しくない……という印象もあります。
納骨堂
寺などに隣接する形で納骨堂があります。大きな建物のなかにいくつもの納骨スペースがあり、それぞれ骨つぼで遺骨を納めるような形になっています。昭和初期などには、お墓を建てるまでの一時的な遺骨保管場所として使われていましたが、現在ではお墓代わりとして利用されているケースが多いようです。
現在ではお墓の承継問題もあり、納骨堂に安置したのち、三十三回忌までなど一定の期間を決めておいて、期間が過ぎれば合祀(ごうし)されるというシステムのところも増えているようです。
自宅に安置するなど手元で供養
墓じまいののち、また新たにお墓に移す場合、お寺などへ支払うもろもろの費用が発生することも考えられます。コストを考えるのであれば、自宅などの手元に置いて供養するという方法もあるでしょう。
手元供養は、故人のことを毎日身近に感じられることも良さのひとつ。ペンダントなどに遺骨の一部を入れ、毎日身につけるという人もいます。
散骨・樹木葬など
上記の他に、現在ではさまざまな方法で供養する方法があります。例えば生前に故人が大好きだった土地に散骨する、夫婦もペットも一緒に弔いができる樹木葬など、多様な選択肢があります。
ただし、散骨するには骨を細かくしなければならず、個人では難しいため専門業者に相談するといいでしょう。また、樹木葬についても、樹木葬を行っている霊園などを探して相談してみることがおすすめです。
おわりに
地方に墓だけが残り、都心部に住んでいるご家庭も決して少なくありません。現在もお盆・正月の年2回すらなかなか墓参りへ行けていないという話もよく聞かれます。現在ではライフスタイルの変化に伴い、将来的にも墓参りがしづらくなるご家庭も多いことでしょう。子どもたちの将来の負担を少なくするためにも、墓じまいについて一度検討する必要があるかもしれませんね。ただし、家族・親族の同意を得てから行うことが、トラブルを未然に防ぐことにつながります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
ピックアップ
長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。