主体性を育てるのは大人になると難しい?
主体性を育てるのは子どもの頃が大切だと分かっていても、なかなか思うようにできない場合もあります。それでは子どもが大人になってから主体性を育てることはできるのでしょうか?以下に、就職した後の主体性の育て方について考えてみます。
人によってはやはり難しい場合も
例えば、上司が仕事上で相手に指示をそこまで出さずに自分で考え行動できるように意識したとしても、主体性が育っていない人によっては「上司なのに、どうして全然指示しないのだろう」と不満を感じる場合もあります。
主体性のない大人は仕事においてマニュアルがないと動けないので、上司の指示がなくては動けません。指示出しをしない上司を職務怠慢と感じる人もいるため、自主性を育てようと思っている上司としては、裏目に出てしまうことがあります。
評価の1つということを伝える
社会人になると、給与査定のための評価面談をする場合が多いです。その際に主体性も評価の1つであることを本人に伝えてみると、自分自身で主体性について考えるようになるケースもあります。
普段から意識していなかったとしても、自分の給与評価に関わるということがわかれば、自ずと知らなくてはいけないような気になるのです。目標設定の際も自主性の項目が上がれば、きちんと考えるため、徐々に自主性を育てることができるでしょう。
小さなプロジェクトのリーダーにする
自主性を育てるためには、自分に自信を持つことと周囲との関わりを増やしていくことが大切になります。そこで、企業としてできるのはプロジェクトリーダーを思い切って任せてみることです。大きなプロジェクトだとやりがいよりもプレッシャーの方が強くなることもあるので、小さなプロジェクトを選んでみてください。
そうすることで子どもの頃に得られなかった達成感や自分の必要性を感じて、頑張ろう・自分で行動してみようという気持ちになってくれることもあります。リーダーはみんなの意見をまとめたり、報告するといった仕事なので、必然的に自主性が高まるものです。
おわりに
主体性のある子どもに育てたいと感じるのは、親としては当然の思いです。しかし自発的に行動できる、周囲との調和ができるような子に育ってほしい気持ちが強く、無理強いすることは避けた方が賢明です。親は子どもの性格や気持ちに寄り添いながら、どう教育していくのかを考えていくのがよいでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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