リボーンドールを持つ意味や注意点
リボーンドールは多くの人が心の癒しや病気症状の緩和などを目的に迎えています。かわいいと愛でるだけではなく、さまざまな効果が期待できます。しかし本当にリボーンドールが必要なのか?注意点はないのか?という部分についてもよく知っておかなければ、迎えるときに良い影響が与えられないこともあります。
短期間なら心を癒す意味で使われる
リボーンドールに癒しを求める人は多いです。「まるで自分の赤ちゃんのように可愛がる」行為は、傷ついた心と向き合う過程で必要となります。つまりリボーンドールを迎えて、子どもを失ったり、子どもを持つことができなかったという認めたくない未練が残る現実に対して、「慣れていかなくてはいけない」と思えるようになるまで、リボーンドールに支えてもらうという意味があるのです。
リボーンドールに依存することがある
リボーンドールを短期間、自分の赤ちゃんのように可愛がることは健全な方法ではありますが、長年人のように扱っていくというのは逆に危険だとされています。なぜなら、リボーンドールに依存し、自分の心が正常に保てなくなる可能性があるからです。現実には生きていない人形を自分の子どものように愛し、慈しむことで心が混乱し、生きている何かを愛することが怖くなることもあります。死に対しての恐怖や失うことへの恐怖心が先に立ち、リボーンドールのような永遠の命を持つものでなくては、気持ちが不安定になる人もいると言われています。
リボーンドールに関する心理学者の意見も割れている
リボーンドールが持つ癒し効果は、心理学的にも認められています。しかし「リボーンドールは使用すべきではない」という意見の心理学者もいます。なぜなら心理的な影響というのは個人差が激しい部分でもあり、リボーンドールを迎えたことでより心が苦しくなったり依存する人もいれば、気持ちの癒しとして受け入れる人などさまざまだからです。いろんな意見はありますが、リボーンドールは自分の気持ちが切り替えられるまでの代替品のように思ってくことが大切だと言えます。
おわりに
まるで本当の赤ちゃんのようで、今にも動くのでは?と思う人も多いリボーンドール。「心残り」というのは誰にでもある感情ですし、立ち直るまでに時間がかかるのは仕方がありません。リボーンドールとはそういった苦しい気持ちを緩和させたり、病気の症状を和らげる効果のある魅力的な人形だと言えます。物に頼るなんて良くないという意見もありますが、それぞれの状況によっては必要なものでもあるので一概に良い悪いと言えるものではないのが現状です。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
ピックアップ




福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。