出産を誰にも知られたくない「内密出産」とは?法的にも認められているの?

内密出産とはメリットとデメリットが存在する

赤ちゃんとママの手
未だ国としては正式に認めていない内密出産。そのため、人によっては否定したい場合もあるでしょう。しかし、何事にもメリットとデメリットは存在するので、内密出産を一方的に避難するのは賢明なことではありません。善し悪しの判断をする前に、物事の本質をしっかりと理解することが大切になります。

内密出産は赤ちゃんを守ることができる

望まない妊娠をした女性の中には誰にも相談できずに、1人で出産して遺棄したり、子どもを殺してしまったりなどの残念な出来事につながることがあります。親の行動ひとつで尊い赤ちゃんの生命が奪われるのは、残酷なことです。
しかし、内密出産が認められていれば、親は赤ちゃんの生命を安心して預ける場所を見つけることができるでしょう。

母親側も新たな人生を選ぶことが可能

内密出産は、匿名性が大きな特徴です。現在の状態のまま母親になれない理由があるからこそ、この制度を利用します。特に、未成年の場合は親や周囲に知られたくない、経済的な問題があるなどの苦しい背景があることでしょう。
しかし、内密出産を利用することで誰にも知られずに、赤ちゃんを安全な場所に送り出すことが可能です。そのため、母親は罪の意識が少し軽くなり、新たな人生を歩む選択を取ることもできます。

安易に内密出産をする人が増える可能性は危惧される

内密出産のデメリットとしては、制度自体を軽く考える人が増える恐れがあると言う点です。内密出産が当たり前のものになってしまえば、「妊娠しても内密出産すればいいや」と安易に制度を乱用する人が出てくる可能性は否めません。
内密出産が制度化されても、学校を始めとするさまざまな場所で、正しい啓蒙活動を行う必要があります。

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「内密出産とは悪いこと」で片づけるのは危険 

悩める妊婦
内密出産を希望する人は望まない妊娠をした、後先を考えずに行動した結果だと考える人もいます。特に女性が未成年の場合は、「親の教育が悪かったのだ」「どういう環境で暮らしていたのだろうか?」などと批判されがちです。
しかし、本来は内密出産をしたくないにも関わらず、さまざまな理由でそれを選ぶしかないケースもあります。それゆえに、内密出産=悪いと決めつけるべきではないのです。

結婚するはずのパートナーが逃げてしまった

結婚を前提としており、出産間近であったにも関わらず、パートナーが一方的に逃げてしまったというケースも悲しいことに存在します。そういう場合は出産することにも迷いが生じ、途方に暮れる女性が多いことでしょう。内密出産は、このような女性と赤ちゃんを支えてくれることもあり得ます。

妊娠を誰にも相談できない環境にいた

内密出産を考える女性は、妊娠したことさえ周囲に相談できずに、どうして良いのか分からずにいるというケースがめずらしくありません。慈恵病院で内密出産をした女性も、この例に当てはまります。彼女は、社員寮で暮らしており、母親や元恋人に妊娠を知られたくなく、ギリギリまで悩んだ結果、内密出産に至りました。

DVや事件性に関わる妊娠の可能性もある

性的DVやレイプなどを通して、女性の意思とは異なる妊娠を経験する場合もないとは言えません。このようなケースにおいての出産は、母子ともに一定のサポートが不可欠です。その救済的役割として、内密出産がふさわしいケースもあるでしょう。

おわりに

内密出産にはさまざまな課題がありますが、女性が周囲に出産を知られることなく、赤ちゃんの生命を守る選択ができるのは確かなことです。また、内密出産を選ぶ背景には複雑な問題が絡み合っている場合も大いにあります。そのため、出産する女性と赤ちゃんにとって最適な制度になることが期待されます。

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