非認知能力はどうやって培っていくの?
非認知能力の必要性や性格との因果関係については、理解できたでしょうか?しかし、実際に非認知能力を鍛えていくには、どのような教育をしていくべきなのかと考えている方もいることでしょう。知的能力とは異なるため、ただ机に向かわせればよいとも考えにくいですよね。ここでは、そんなあなたのお悩みを解決するための方法を、お伝えしていきます。
興味を持ったことに取り組ませる
非認知能力は、子どもが自分で興味を持ったことに取り組むことで培われていくといわれています。小さなうちは、興味のないことを無理に強いても好奇心や忍耐力は鍛えられません。しかしその反面で、興味があることに対しては「もっとやりたい」という気持ちが強く生まれるため、自ら考える力や根気強さが身についていくのです。お子さまがなにかに大きな興味を持った際には、その背中をそっと押してあげましょう。そして諦めそうになった時には、少しだけアドバイスをしてくじけないよう見守ってあげましょう。そうすることで、自然と非認知能力が高まっていくはずです。
子どもの好奇心をくすぐる環境を作る
テレビやDVDは子どもの興味を引くためには便利な道具といえますが、それだけでは好奇心や行動力は身につきません。そこで、子どもが面白いと感じ、自ら触れてみたくなるものを家庭の中に用意してみましょう。それは高価なおもちゃなどではなく、卵のパックやペットボトル、ダンボールといった身近なものでももちろん構いません。好奇心旺盛な子どもは、それだけでも大人が驚くような遊び方をするに違いありません。普段ゴミとして捨ててしまっているものからでも、非認知能力を高めるためには十分な材料となるでしょう。
学力と並行して遊びながら育てる
非認知能力と共に学力を向上させるためには、机に向かわせるのではなく遊びながら教えていくとよいといわれています。楽しく遊びながら文字や数字を教えることにより、子どもたちは「もっと知りたい」と自然と思い、非認知能力と並行して学力も鍛えることができるのです。その遊び方はどんなものでも構いません。ご自宅にあるおもちゃの数を数えてみたり、友達に手紙を書く練習をしたり、方法はお子さまの好奇心が向く方向によりさまざまです。日常生活の中でできる範囲で、お子さまの能力を伸ばしていきましょう。
おわりに
学力は数値化することもできるため、目で見て分かりやすい部分もありますが、目で見ることができない非認知能力も、子どもの成長の中では大切な要素といえます。目で見える能力にばかりとらわれず、子どもの社交性や忍耐力の向上についても考えていくことが大切です。そして、小さなうちから非認知能力を高めることにより、子どもの将来がより豊かなものになることでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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