受験シーズンになると必ず耳にするのが、「ゲン担ぎ」です。受験生にとっても家族にとっても、志望校に合格できるようにと祈りをこめてゲン担ぎをしますよね。そして、ゲン担ぎにも色々なものがあるのをご存じですか?ここでは、受験生のためのゲン担ぎを3つご紹介します。
受験生以外も!成功者はゲン担ぎをする場合が多い
ゲン担ぎといえば、受験生のイメージが強いですが、実はスポーツ選手や企業の社長などもゲン担ぎをしています。一方、海外でも悪い意味にはなりますが、ゲン担ぎに似た「ジンクス」という言葉もあります。ただ日本は良い意味に結び付けるゲン担ぎを意識することが多いと言えるでしょう。
ゲンを担ぐというのはどういうこと?
ゲン担ぎとはもともと、「縁起を担ぐ」という言葉が使われていましたが、江戸時代には「ぎえん」と言われるようになり、最終的に「ゲン」に変化しました。「験(ゲン)」という漢字が使われているのは、仏教の修行を積んだ効果・効き目という意味が含まれています。しかしゲン担ぎには明確な決まりがあるわけではなく、行っている本人が「これはゲン担ぎ」と思うのなら、それはゲン担ぎとなるのです。
また、日本では言霊という言葉があります。口にした言葉には魂が宿って、良いことを言い続けていれば実際に良いことが起き、悪いことを言えば悪いことが起きるという考え方があります。そのため受験生の場合は、言葉で「滑る」とか「落ちる」ということを意識的に言わないようにする、失敗をイメージするようなことは連想させないといった、ゲン担ぎが行われているのが一般的です。
受験生は基本的にナイーブな精神状態になっているため、家族もゲン担ぎをすることで遠回しに応援できるのでしょう。
ゲン担ぎは、モチベーションアップのひとつ
ゲン担ぎは必ず効果があるというわけではありませんが、効果がないとも断言できません。そういった不確かなものに頼るのはどうなのだ?という意見もありますが、ゲン担ぎをすることによって「きっと大丈夫!」と受験生自身のモチベーションをアップさせることは可能です。
受験生はずっと勉強してきた結果が出る日なので、とても緊張しています。ゲン担ぎをすることで、そんな気持ちを和らげてくれる効果が期待できるのです。勉強もしてきたし、ゲン担ぎもしたし、あとは頑張るしかないと思えるのでモチベーションが整えられます。
見えない力に後押ししてもらうことも必要
ゲン担ぎは神頼み的な要素もあります。家族も応援する気持ちをゲン担ぎで表現し、お互いが受験のプレッシャーに押しつぶされないようにしているのです。
誰だって受験当日は緊張して、家族も受験生にどう声をかけて良いかわからないこともあるでしょう。ゲン担ぎをして見えない力に背中を後押ししてもらうことで、リラックスして受験に挑むことができる場合も多いと言えます。「信じる者は救われる」という言葉があるように、ゲン担ぎを信じる心が重要なのです。
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受験生に試したいゲン担ぎ3つ!
受験生を応援するゲン担ぎは、色々と存在します。その中でも有名なゲン担ぎを3つご紹介するので、ぜひ試してみてください。ただあまりにもゲン担ぎをしすぎても、受験生のプレッシャーになるので注意しましょう。
1.定番のゲン担ぎ!カツ丼
日本人は言葉遊びが好きなので、ゲン担ぎでも言葉をもじったものが多い点が特徴です。有名なゲン担ぎのひとつなのは、受験生が元気の出るカツ丼を朝食で食べることです。カツ=勝つという意味合いが込められていて、多くの受験生が当日の朝ごはんはカツ丼を食べることもあるそう。
また単純に言葉だけではなく、豚肉はエネルギーを体に蓄えてくれるビタミンB1が豊富に含まれているので、連日の勉強に疲れた体に元気を与えてくれるメニューでもあるのです。ただ、胃腸が弱っている時は避けましょう。
2.タコのデザインの物を持っていく
少し変わったゲン担ぎとして、タコのキーホルダーや文房具などを持っていくことも良いと考えられています。タコは英語でオクトパスと呼びますが、ここから「置くと(受験に)パスする」というゲン担ぎにつながっているのです。またタコはお正月のおせち料理にも使われている縁起物で、多幸がやってくると言う意味合いもあります。
さらに、タコにも豊富なビタミンと免疫力を高める亜鉛が含まれているため、受験生に良い影響があります。なかなかタコのデザインのものが見つからないというときは、たこ焼きやタコ飯を食べるのも良いかもしれませんね。
3.五角形の鉛筆を使うこともベスト
受験生にとって必要不可欠なのは、筆記用具です。多くの場合がシャープペンシルを使用しているので、鉛筆を使う人はほとんどいないかもしれません。ただ受験時期になると、五角形の鉛筆が非常に広く販売されています。五角形は言葉の印象的に「ごうかく(合格)」とも受け取れるので、縁起が良いとされて人気があるのです。
ついつい五角形の鉛筆を受験の際に使いたくなってしまいますが、実際に使用すると芯を削る必要があるので、大変かもしれません。そのため、使わずにペンケースに他の筆記用具と一緒に入れておくと、ゲン担ぎとして力を貸してもらえることでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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