皆さまは、今話題のアダプティブラーニングという教育法をご存知ですか?「聞いたことはあるけれど、どんな教育法か分からない」と言う方も、多いかと思います。本記事では、"アダプティブラーニング"について詳しくご紹介します。「最新の教育方法を知りたい!」と思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそもアダプティブラーニングって一体なに?
アダプティブラーニングと言う言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、内容までを細かく理解しているケースは少ないことでしょう。アダプティブラーニングとは、一体どういうものなのでしょうか?
ICTを駆使した最新の教育法
アダプティブラーニングは、和訳すると"適応学習"という意味になります。ICTやAI技術を駆使することによって、各生徒がテストで正解した問題、不正解だった問題を自動的に分析し、得意分野や苦手分野をコンピューターが可視化してくれるシステムのことです。タブレットやパソコンを用いて授業を受けることができ、授業の質を向上させ、教育水準をあげることが出来る最新の教育方法と言われています。
各生徒に合った勉強方法が分かる
アダプティブラーニングは、ICTやAI技術を活用することで、生徒それぞれの学習プランを分析してくれます。例えば、Aくんがテストを受け、足し算は得意だけれど、掛け算が不得意だった場合には、膨大なデータの中から掛け算に特化した問題をコンピューターが作り出してくれます。教師であれば、ここまで生徒一人一人の得意不得意を分析するのは、難しいものです。
アダプティブラーニングを導入することで、生徒ごとに勉強方法を提供してくれるので、学力がアップしやすい傾向にあります。
日本のアダプティブラーニング導入状況は?
アメリカでは2010年ごろから、アダプティブラーニングの導入を開始しています。日本では近年になり、徐々に学校や塾への導入が進み始めました。また、アダプティブラーニングは教育現場への導入だけではなく、企業での人材育成にも使われることが多くなっています。例えば、JR西日本や三菱UFJ銀行など、日本の大手企業が学習教材としてアダプティブラーニングを導入しており、その需要は教育分野にとどまりません。
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アダプティブラーニングのメリット
ところで、アダプティブラーニングを導入すると、さまざまなメリットが生じると言われています。以下に、アダプティブラーニングの強みをチェックしてみましょう。
各生徒に合わせた学習方法が分かる
アダプティブラーニングの最大のメリットは、生徒の学力に合った学習プランを知ることができることです。ICTやAI技術を駆使して、生徒それぞれの得意分野や苦手分野を知ることができるので、過去の膨大なデータを利用して、個人に合った問題や勉強方法を提供可能になります。
どうしても高いレベルの生徒に合わせて授業をしてしまうと、勉強に追いつけない生徒を取り残してしまいます。しかし、各生徒に学習プランを提供することで、各自のペースに合わせて勉強することが可能になるのです。
教師の指導力によって差が出ない
アダプティブラーニングは、先生の指導力に左右されることがありません。これまでの一般的な教育方法であれば、どうしても先生の経験値や指導力によって、子どもの勉強の理解度に差が出てしまっていました。しかし、アダプティブラーニングを導入することで、個人に合った学習プランを知ることが出来るので、それぞれの能力を上手に引き出せます。そう言った点で、先生の指導力は関係なく、子どもには高い水準の学習を受けさせることが期待できるのです。
教師の日々の負担を軽減出来る
教師はやらなければならないタスクが多く、日々とても忙しく働いています。休憩もゆっくり取れず、残業も多々あるほどです。しかし、アダプティブラーニングを導入することで、各生徒の学力の情報を自動で可視化できるので、教師の負担を軽減してくれます。例えば、テストの結果を見ながら、各生徒の理解度を分析してくれるので、細かい作業が不要となり、教師は他の作業に集中できます。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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