高校受験や大学受験と同じく、中学受験時にも気になる「偏差値」。初めて受けた模試で偏差値40だったからと落ち込むのは、まだ早いです!高校・大学受験の偏差値の考え方とは少し異なる小学生の偏差値を知って、中学受験を今後どのように闘っていくのか考えてみませんか?中学受験時の偏差値の見方と活用方法をまとめてみました。
小学生の偏差値は高校や大学受験とは違う!
おそらく、お父さんやお母さんも自分が受験生だった頃に気にしていた「偏差値」。我が子が「偏差値40」だと、思わず「他の小学生の平均よりだいぶ下のほうにいる」と考えてしまいがち。小学生の偏差値についての考え方を変えましょう。
まずは「偏差値」について知りましょう
模試などで出る「偏差値」は、点数とは違う評価方法です。そのテストの平均点が偏差値50となります。平均点はテストによって変動するので、偏差値50になる点数はテストの度に変わります。たとえば、前回のテストで70点をとって偏差値50だったとしても、今回のテストで同じ点数をとったにもかかわらず偏差値は45に下がっていたということもあり得るということです。また、そのテストの難易度やテストの受験者の実力、その人数によって偏差値に影響が出ます。そのため、模試の種類によって「持ち偏差値」に差が生じてしまうのです。
中学受験をする小学生は少数派!
中学受験が大学受験や高校受験と違う点は、受験者数の割合です。高校受験はほとんどの中学生が、大学受験もかなりの割合の高校生が行います。しかし、中学受験をする小学生は全国平均で7.7%しかいません。もちろん、東京など地域によってはその数字はぐんと上がりますが、それでも少数派です。つまり、その少数派の中での偏差値40は、小学生全体から見た偏差値40とは異なるということになります。むしろ、学校では優秀な子が多いのではないでしょうか。それだけに、初めて受けてみた中学受験対策の模試で「偏差値40」を見た親はショックを受けてしまうのだと思います。
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中学受験時の偏差値40の捉え方
大学受験などとは違い、母体数の少ない中学受験向けの偏差値。実際には、偏差値40とはどのくらいの評価なのでしょうか。また、中学受験の勉強をはじめたばかりの子の40と、4年生から塾に通っている子の40でもその考え方は異なります。
日能研模試で見る各地方の偏差値40の学校
ひと言で「偏差値40」と言っても、模試によって評価が異なります。今回は、各地方で比較的受験者数が多い「日能研」の偏差値表「R4(合格率80%)」(2022年11月版)から偏差値40の学校を見てみましょう。首都圏では「東京農大三」や「東洋大牛久」など、関西なら「初芝立命館」や「近大和歌山」など多数の中学校の名前が並んでいます。当然、各校のコースなどの差はありますが、これらの学校へ高校から入学しようと思うと、偏差値40では到底合格できません。しかし、中学入試時に偏差値40だった子たちも高校進学時には、偏差値50や60の高校入学者と肩を並べて勉強しているのですから、小学生時代の偏差値40は「学力が低い」わけではないことがわかりますね。
まだ「伸びしろ」があるのかを見極める
むしろ気にすべきなのは、どの段階での偏差値40なのかということです。小学4年生での偏差値40や、5・6年生でも受験勉強を始めたばかりの時の偏差値40は、まだまだがんばれば成績アップを望めます。しかし、4年生から塾通いをしている子が6年生の段階で偏差値40だった場合はそれ以上成績を上げるのは難しいかもしれませんね。6年生の夏に一気に成長する子もいますので、一概には言えませんが、まだ伸びしろがあるのか頭打ちなのかを親は見極めて次の一手を考えましょう。
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元IT系企業勤務。現在はフリーランスのデザイナーである夫の会社でWebサイトの構築、運営やライティングをしています。ゆる受験で私立中高一貫校に通う長女、ガチお受験で私立小学校に通う次女、そして幼稚園に入園する三女の三姉妹のお母さんもしています。
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