教育DX推進にあたっての課題とは
学校教育を大きく変容させることが期待されている教育DXですが、実際に学校現場で進めるにはさまざまな課題があります。なかでも、デジタルツールを扱う教員の技量や、教育DXを進めるために必要な環境の整備と維持は大きな問題です。
教員のリテラシーをいかに向上させるか
教育DXを進めるために導入されるデジタルツールですが、教員がうまく使いこなさなければ意味がありません。ツールを使いこなせるよう、教員のリテラシー(使いこなす能力)を向上させることが課題です。
ツールの扱いに長けている教員がフォロー役になり、不得手な教員に教えるという方法のほか、メーカーから支援スタッフに来てもらう手も有効です。将来的には、教員養成の中でデジタルツールを活用できる人材を育てる必要があるでしょう。
環境整備と維持に費用がかかる
教育DXを進めるには、児童・生徒一人に1台タブレットを配布するほかに、ネットワーク環境を整え、各種ソフトを導入する必要があります。また、タブレットや各種機器は随時、メンテナンスや買い替えをしなければなりません。さらに、サイバー攻撃に備えてセキュリティ対策も必須です。
つまり、教育DXを推進するにあたり、初期費用はもちろん、維持費がかかり続けます。学校への公的補助は行われますが、保護者にとっては、保護者負担がどれほどかかるのか気にかかるところでしょう。
おわりに
教育DXは単に学校教育の場にデジタル教材を持ち込んで効率化を図るだけでなく、授業やテスト、生徒指導のあり方を根本的に変えることを目的にしています。
まだまだ課題はありますが、以前から提唱されていた「主体的・創造的な学び」「一人ひとりの状況に合わせた指導」が、デジタルツールの活用によって実現することが期待されます。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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