衝撃、小学生で裏アカウント保持者が●●%もいた!

SNSの裏アカウント
SNSで、クラスの友だちなどとやり取りをするオープンな「本アカウント」とは別に、友だちに見つからないように持っている「裏アカウント」を持つ子どもは少なくありません。最新の調査によると、小学生高学年の回答者のうち、なんと32%にものぼるとのこと。裏アカウントを持つ理由は? 裏アカウントを持つリスクとは? 親が知っておきたい「小学生と裏アカウントのかかわり」についてご紹介します。

本アカウントと裏アカウントの違い

スマホのSNS
学生時代にSNSがなかった、または十分に普及していなかった世代の人にとって「SNSはあくまでもネットでのつながり」といった認識のものではないでしょうか。

ところが今の子どもたちは同じ学校や同じクラスの友だち同士がSNSでもつながっています。その一方で、リアルなつながりとは異なる「ネットでのつながり」も広げていきます。2つのつながりを区別するために「本アカウント」と「裏アカウント」が必要になるのです。

みんなとつながるための本アカウント

同じ学校やクラスの友だちとつながるためのアカウントが「本アカウント」。たとえばLINEなら、「グループ機能」を使い、クラスのみんなが参加するグループを作ります。あるいは塾や習い事でLINEを連絡用に活用している場合もあるでしょう。このような、リアルな世界とつながっている人たちとのやり取りに使うのが、「本アカウント」です。

Twitterでも、名前こそ出さないもののプロフィールに学校名と入学年、クラスなどを記し、見る人が見れば誰のことか特定できるようなアカウントが多く見られます。これも持ち主が「本アカウント」としてアカウントを運用している目安になります。

裏アカウントを持つ理由って何?

本アカウントに対する「裏アカウント」は、本アカウントのフォロワーに存在を知られたくないアカウントです。裏アカウントは、本アカウントには投稿できないことを投稿するために使います。

大人でもいくつもアカウントを使い分けている人は少なくないと思います。「子育て」「推しアイドル」「家族へのグチ」など、話題ごとに変えているという人もいるでしょう。子どもたちが「裏アカウント」を持つ理由も同様です。友だちのつながりというオフィシャルな場では同意を得られないような趣味などの話題を投稿するために、裏アカウントを持つことが多いようです。

裏アカウントを持つ理由については、次で詳しくご紹介します。

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裏アカウントを持つ小学生が増えている

スマホを持つ子ども
小学生高学年のスマホやSNSの利用について、デジタルアーツ株式会社が年に一度調査を行っています。2020年4月に発表された「第13回未成年者の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」をもとに、裏アカウントを持つ小学生高学年の様子を見てみましょう。

裏アカウント保持者の低年齢化が進む

この調査は携帯端末を持つ小学校高学年~高校生の未成年者を対象に行ったものです。何らかの携帯端末(スマホや子どもケータイなど)を持つ未成年者のうち、スマホの所有率は93.7%。調査を開始した2011年では、携帯端末を持つ子どもの85.6%はガラケーで、スマホはわずか14.4%だったことを考えると、10年で完全に逆転しています。
さらに小学生高学年では84.5%がスマホを所有している数字となりました。昨年からは-6.3%減となっていますが、一昨年からは10.2%増えているため所有率については高まっている傾向といえるでしょう。

スマホの所有率

SNSの利用率

「SNSを利用している」と答えた未成年者は89.8%。小学校高学年では、男子74.8%・女子79.6%という結果が出ています。中学生以上が軒並み90%を超えていることを考えると、小学生高学年は少し低めとなっています。しかし利用率が7割を超えていることから、親による規制があまり働いていないといえるでしょう。

こうした中で、「裏アカウントを持っている」と答えた子どもは、未成年者全体で40.4%にのぼりました。学校別に見ると、以下のようになります。

裏アカウントの数

小学校高学年でも29.1%が裏アカウントを1つ~2つを持っていることがわかります。さらに3つ以上持っている子どもが2.9%もいるという数字は驚きではないでしょうか。

小学校高学年を男女別に見ると、男子35.9%・女子28.1%となっています。2019年の調査では、男子31.1%・女子21.4%でした。一方、女子高校生の裏アカウント所持率は66.0%で、こちらは2019年よりも3.9%減少しています。小学生高学年のほかに、中学生男子も昨年度より所持率が上がっており、裏アカウント所持の低年齢化が進んでいるようです。

小学生が裏アカウントを持つ理由

2019年の同調査結果には「裏アカウントの投稿内容」についての項目がありました。小学校高学年に限定した数字は発表されていませんが、未成年者全体を見ると「好きな芸能人や趣味、好きなものなどの情報」が47.0%ともっとも多く、次いで「プライベートでの出来事、感じたことなど」が39.3%です(複数回答)。

好きな芸能人や趣味の話が、かならずしもリアルの友だちとできるとは限りません。昔に比べて趣味の多様化・細分化が進み、「みんなで話ができるもの」が少なくなっている今、自分の好きなものについて話したり、情報収集したりといった目的で裏アカウントを持つことは、大人とよく似た状況ではないでしょうか。

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