今年も、七夕の季節が近づいてきましたね。七夕は、願い事を込めて子どもと楽しく過ごそうと計画している人も多いかと思いますが、コロナの影響でどのように過ごそうかと悩んでいる人もいることでしょう。ここでは七夕の由来も含めて、子どもとの楽しい過ごし方などをご紹介します。
七夕は子どもとどんな事をする日?
それではまず、七夕とは子どもとどのような事をするための日なのかについて、詳しく解説していきましょう。みなさんは、七夕の日は毎年どのような事をしているでしょうか?実は七夕は、ただ願い事をするだけの日ではなく、きちんとした季節の行事でもあるので、季節ならではの過ごし方があるのです。
七夕の時期の星を観察する
七夕の時期というのは、「ベガ」と「アルタイル」という星がひときわ美しく光り輝く時期です。この2つの星は、夏の大三角形と言われています。「ベガ」は琴座にあり「織姫」を象徴し、「アルタイル」はわし座にあり、「彦星」を象徴しています。そして織姫と彦星の橋渡しをする役割である「白鳥座デネプ」はカササギとして、七夕の夜空に眺める事が出来るのです。
七夕にちなんだ行事食を食べる
先ほどもお話した通り、七夕は五節句のひとつの季節行事でもあり、「笹の節句」と呼ばれています。そのため、季節行事の行事食も決まっているのです。七夕の行事食は「そうめん」で、冷たいそうめんだけではなく、にゅう麺でも大丈夫だとされています。1月7日の七草がゆや、桃の節句のひなあられなどと同じように、七夕の日は行事食を楽しむ日でもあるのです。
短冊に願い事を書いてお願いする
これは七夕と言ったら、みなさんがやることですよね。もともとは「習い事が上達するように」との願いを込めた事が元だと言われていますが、現在では願い事なら何でも大丈夫となっているようです。願い事は口で言ったり思い描くだけではなく、文字として書くと叶いやすいと言われているので、短冊に書いて笹の葉に結ぶという形になったのです。
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七夕の由来や子どもに話す時のポイント
七夕には、日本に昔からある神事が始まりだと言われています。以下に、そんな伝説や風習が混ざり合った由来を、詳しく見ていきましょう。
七夕の由来には「織姫伝説」がある
まず1つ目の由来は、みなさんもご存知の通り「織姫伝説」です。機織りが上手な天帝の娘と、農業と牛飼いをしている働き者の青年が夫婦になり、幸せに暮らしていました。ところが2人でおしゃべりをしてばかりで働かなくなってしまったので、天帝が怒り2人を川の両端へ引き離してしまったというお話です。引き離されてしまった織姫や彦星が悲しくて泣いてばかりいる様子を天帝が見て可哀想に思い、きちんと働くなら年に1度7月7日に会えるように許したというのが、七夕の由来だと言われています。
七夕の由来「棚機女(たばたなつめ)」
2つ目は「棚機女(たばたなつめ)」です。「棚機女(たばたなつめ)」とは神様の着物を織るために選ばれた娘の事で、水辺の機織り所で娘が機織りをしたという風習があります。「棚機(たばた)」とは、機織り機のことを指しますが、ここから「たなばた」という言葉に変化したという説もあります。また中国では、7月7日に機織りや縫物の上達を願う風習が古くからあり、そのような風習と伝説が混ざり合っていくうちに、現在の七夕になったというわけなのです。
七夕の由来を子供に分かりやすく伝えるためには?
子どもにとって、七夕がお願い事をする日だという事は分かりますが、難しい風習や伝統などはなかなか理解できませんよね。このような場合は絵本などを上手に活用して「織姫と彦星」の伝説をメインにお話しすると良いでしょう。「織姫と彦星」のお話は、七夕の由来だけではなく、「遊んでばかりいると後で大変だよ」という教訓にもなるので、おすすめですよ。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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