「就学前検診」は正確には「就学時健康診断」といい、学校保健安全法で定められた健康診断です。
子どもが年長時の10月から11月ごろに、就学予定の小学校で行われます。体の健康状態をはじめ、知能の遅滞なども確認され、異常や気になるところがあると再検査をするよう判断されます。
もし、就学前検診でひっかかってしまったら、どうなってしまうのでしょうか。
就学前検診にひっかかる理由と対処
就学前検診では、聴力や視力などの体の診断と知能検査が行われます。親は同伴せずに子どもだけで検査を受ける場合も多いので、きちんと受け答えなどが出来ているのか不安も多いですよね。
そんな中、再検査を指示されるとさらに不安は高まります。
病院の診察が必要な場合は入学前に通院を
視力や聴力、歯科検診などで引っかかってしまった場合は、早々に病院へ行きましょう。大変な病気や症状だけでなく、副鼻腔炎や軽い虫歯など、早めに対処すればすぐに治療できるものでも就学前検診ではきちんと指摘してくれます。
ささいなことだと思わず、入学前には完治させておきましょう。
視力が低下していれば眼鏡を作るなども同様で、入学時に子どもが楽しく学校へ通い、集中して授業が受けられるように準備してあげてください。再検査をして診断を受けたことを医者に用紙へ記入してもらい、入学時に提出しなければいけない地域もあります。
緊張で正しい検査結果が出ない場合も
聴力や視力などの体に関することであっても、知能検査であっても「再検査」となると心配になりますよね。どの検査でも、子どもが緊張していたために正しい検査結果が出ないことがあります。人見知りが原因で上手にしゃべれず、言葉の遅れを指摘されるなどの場合も。
就学前検診でひっかかってしまっても、慌てないように。就学前検診では診断がついているわけではなく、あくまでも疑わしいというレベルです。落ち着いて適切な施設に再検査の予約をとりましょう。
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知能検査でひっかかってしまったら
知能検査には言葉をきちんと発音できるかみる「言語能力検査」と、物事をきちんと理解できるかをみる「知的能力検査」があります。
どちらも就学前検査の際には詳細な検査をするわけではないので、再検査になっても「疑わしいと判断された」ということ。診断は再検査後に下されます。
再検査の通知が来るので一先ず再検査を
再検査の方法は、自治体によって違うようです。再検査の通知が来た場合は、その指示にしたがって再検査を受けましょう。
もう一度進学先となる小学校へ行って、面談や知能テストを受けることもありますし、校長先生と話し合いの場が設けられることもあります。
また、地域の療育センターや特別支援教育センターなどの施設で面談を受けるという場合もあります。そのほか、普段の子どもの様子を知るために現在通っている幼稚園に見に来る場合も。それらの再検査を受けた結果、「問題なし」と判断されることもあります。
再検査でもひっかかってしまったら
知能検査の再検査でもひっかかってしまったからといって、小学校の通常学級へ通えないというわけではありません。
しかし、普通に小学校へ通わせると「子どもが困るシーンがありそう」と判断されたということは事実です。発達検査で診断された発達バランスや子どもの特性、得意なことと不得意なことをきちんと理解して、子どものためになる進路を考えてあげる必要があります。
通常学級や通級指導教室、そして特別支援学級、特別支援学校とさまざまな進路がありますので、自分たちの地域の学校についてよくリサーチを。そして、学校とよく相談をして子どもの進学先を決定してあげましょう。
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元IT系企業勤務。現在はフリーランスのデザイナーである夫の会社でWebサイトの構築、運営やライティングをしています。ゆる受験で私立中高一貫校に通う長女、ガチお受験で私立小学校に通う次女、そして幼稚園に入園する三女の三姉妹のお母さんもしています。
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