木育で子どもはどのように変わるのか?
人間社会で生きていくには、周囲とのコミュニケーションがとても大切になってきます。また何か問題が起こった時に、自分で考え行動する力も必要です。木育を行う事で、子どもがどのように変化していくのかをお伝えします。
問題解決能力や協調性を育む事が出来る
現代社会は便利な世の中になり、手を伸ばせば欲しいものが簡単に手に入る環境が整っています。しかし自然の中では何かトラブルが起こったとしても、手を伸ばせば簡単に解決するというわけにはいきません。つまり木育によって、遊びの中で自然と判断力が養われ問題解決能力が育まれるのです。
またまわりと意見が合わない時にすぐにキレてしまう子どもも増えています。しかし木育をすることで、自然の中でまわりと協力しながら乗り越える協調性を養う事も、出来るのです。
自然への愛着や畏敬の念が育まれる
私たちの生活は、自然からの贈り物で成り立っています。身近にある物も木から作られている物が多く、そのようなものに触れる事で自然への愛着が湧いてきます。幼稚園や保育園などで遊んでいる木のおもちゃが、生きている木を伐採することで作られている事を知るだけでも、自然への畏敬の念が生まれるでしょう。
特別な道具ではなく公園で木と触れ合うだけでも、子どもは自然から吸収します。自然に感謝する気持ちが芽生える事で、次の世代へ木育が受け継がれていく事になりますね。
創造性を育み独自の発想を育てる
木は子どもの創造性を育み、独自の発想を育ててくれます。何の変哲もない木から、子どもは自然と物語やキャラクターを考え出します。そして次々とオリジナルのストーリーを作り出していくようになるのです。
ゲームの中ではすでにキャラクターや物語が出来上がっているため、子どもの創造性を引き出すことは難しいですが、木育はこうした子ども本来の発想をさらに引き出すことが出来ます。ただそこに佇んでいる木から子どもはさまざまな事を学び取って、自分のものにしていけるでしょう。
おわりに
木育は子どもの無限の発想力を最大限に生かすだけではなく、自然への好奇心や愛着を育むものでもあります。現代社会の中で薄れがちな協調性や自発性を、自然の中から遊びながら学ぶことが出来ます。子どもの頃から五感を刺激し、脳の発達に良い影響を与えのは木育なのです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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