ギャングエイジという言葉をご存じでしょうか?何やら物騒な言葉にも聞こえますが、これは友達と遊ぶのが楽しくてしょうがない年頃である、7〜12歳頃の子どものことを指す言葉です。誰とでも楽しく遊ぶ小学校低学年に比べると、この年代は多感でトラブルも起こるようになります。今回はギャングエイジの特徴や起こりやすいトラブル、さらに親が取るべき対応についてご紹介します。
ギャングエイジってどんな時期?
ギャングエイジの子どもたちは、それまでとは違う変化を迎えます。思わぬ変化に本人や親が戸惑うこともあるかもしれません。そこで、ギャングエイジの特徴についてまとめておきましょう。子どもがギャングエイジを迎えるという方は必見です。
7〜12歳の間にさまざまな変化が起こる
ギャングエイジは7〜12歳、学年でいうと3〜5年生あたりの子どもたちのことを指します。小学校低学年の頃は年上や年下、さらに男女も関係なくいろいろな人を受け入れて遊ぶ時期でした。しかし、ギャングエイジを迎えると、遊ぶ相手に変化が現れます。今は子どもを育てている立場の方でも、昔を思い出してみるとちょうどこの時期は多感で変化も多い時期だったのではないでしょうか?ギャングエイジになると、子どもも同様に変化を迎えることになります。
一緒に遊ぶ仲間を選ぶようになる
小さい頃は親が連れてきた子や近所の子と遊ぶことが多かった子どもも、ギャングエイジになるとそういった単純な理由ではなく、遊ぶ相手を自分で選ぶようになります。そのため、遊ぶ相手が決まったり、クラスにグループができたりし始めるのです。遊ぶ相手が固定されてくるということで、自分はあの子と遊びたいのに入れてくれなかったり、誰にも誘われなかったりといったトラブルが出てくる可能性もある時期だといえます。
親にいえない秘密を持つようになる
子どもは学校から帰ってくると、「今日図工の時間に絵を描いたよ」「〇〇ちゃんがお土産をくれた」などと、その日あったことをうれしそうに何でも報告してくれます。しかし、ギャングエイジになると友人の間だけの秘密を持つようになり、親に何でも話すことはなくなります。また、友達同士でもめ事があって、何か様子がおかしいと感じて親が声をかけても、何も答えてくれなかったりすることも出てくるでしょう。
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ギャングエイジが起こしやすいトラブルは?
ギャングエイジは友達と遊ぶ機会が多くなるからこそ、それまではなかったようなトラブルが起こることもあり得ます。親がトラブルに気づかなければ、子どもが知らず知らずのうちにどんどん傷ついてしまうこともあるでしょう。そこで、ギャングエイジが起こしやすいトラブルをまとめてみました。
友達に誘ってもらえずすねてしまう
友達と遊びたくなる時期だからこそ、誰と遊ぶかはとても重要になります。そこで自分が遊びたい子に断られたり、クラスの中心人物に遊ぶときに声をかけてもらえなかったりすると、「どうして?」と不思議になり、すねたり落ち込んだりしてしまうことも。相手にとって深い意味はなくても、誘ってもらえない本人からすると傷つきますよね。学校から帰ってきて落ち込んでいるようなら、こうしたトラブルがあったからかもしれません。
友達ともめてケンカやけがをする可能性も
友達とトラブルがあったときに、内面に抱え込む子もいれば感情を外に出す子もいます。相手が気に入らないという感情が外に出ると友達同士でケンカになり、言い合いだけでは収まらず手が出てけがをしてしまうこともあります。特に男の子は、この傾向が強いでしょう。振り返ればケンカをしたのも良い思い出になるかもしれませんが、ケンカをしているときは感情が乱れて辛い思いをしてしまいます。子どもは歯止めが利かない場合が多いからこそ、気をつけなくてはいけません。
女子はグループがはっきり現れる
ギャングエイジになっても、男の子はグループができつつも誰とでも遊ぶという子が多いですが、女の子の場合ははっきりとグループが現れるようになります。女性はギャングエイジに限らず、グループを作りやすいですよね。グループ内では交換日記をしたり、秘密の話をしたりと閉鎖された話題ができるものです。他のグループからすると日記や話の内容が気になり、良い気にならなかったりもします。側から見ると分かりにくいトラブルが起こりがちなのが、ギャングエイジの女子の特徴です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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