子どもの怖がりを克服するためにできること
一度怖がりになってしまうと、もうダメなのではないだろうか?と思う親も少なくないでしょう。確かに何かにつけて怖がり、一歩踏み出す勇気が出ないという子は、なかなかすぐに克服はできないかもしれません
しかし、克服するためにできることはありますので、子どもと一緒に少しずつ挑戦してみてくださいね。
暗い場所が怖い子どもには安心感が大事
鬼やおばけという単語を使う場面は、寝かしつけの時が多いです。薄明かりの中で「寝ないと鬼が来て食べられちゃうよ」「寝ないとおばけが来てさらわれるよ」など、いろんな言い方をします。そうすると、だんだんと夜のトイレや薄暗い玄関に1人で行くことが嫌になり、怖いと感じる子どもが多くなるものです。
そんな時、最初のうちはきちんと親が一緒について行ってあげて、「大丈夫だよ」「何もないよ」とお話をしてあげましょう。
虫が怖い場合はそれぞれの役割を教える
虫が怖い、直視も難しいという場合、虫はなぜ存在しているのか?について教えてあげてください。
例えば、ハチは花粉を他の花に持っていくことで野菜ができる、花がまた咲くということを伝えます。すると、子どもはそんな風に虫が自分の生活に役立ってくれているのだと感心し、少しずつ怖い存在ではないことに気づくことでしょう。
触ることはできなくても、虫に対して怖い思いを感じにくくなります。
血が怖い場合は体の作りを教える
テレビで誰かが死ぬ映像を見たり、自分や親がケガをした時に血が出ているのを見て怖いと感じ、そのまま血が苦手になる子どもはたくさんいます。そうなると、注射に恐怖を感じますし転んで血が出たりするとパニック状態になることもあるでしょう。そのため、どうして血が出るのか、人間にとって血はどのように必要なのかについて、しっかりと教えてあげてください。
意味を伝えることによって、子どもは自分に必要なものだと認識するため、怖いものではないと感じ始めます。
おわりに
怖がりな子どもになるのは、子どもの精神的な成長とも言えますが、ずっと怖がり続けるのは辛いものです。そのため、どこかのタイミングで親が寄り添ってあげる必要があります。子どもは親から与えられる安心感と愛情で怖がりを克服しやすいので、いつも守られている感情を抱かせてあげると良いでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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