【デモクラティック・スクール】学校以外の学びの場所。フリースクールとの違い

デモクラティックスクールで育つ子どもたち

授業の風景
デモクラティックスクールには、明確な入学年齢や卒業年齢はありません。こうした規則は、それぞれのスクールの話し合いによって決まるからです。多くのスクールでは、自分の発言・決定に責任が持てる年齢になれば通えることになっています。スクールでは、4歳から20歳くらいまでの子どもが異年齢集団を形成し、活動しています。

自分勝手に育ってしまうのでは?

好きなことだけ学ぶ、自分のことは自分で決める、自由を尊重する、という教育理念の中で、大人のスタッフは子どもに干渉しません。このような環境では、社会性のない自分勝手な人間に育ってしまうのでは?と不安になるかもしれません。しかし、子どもたちは集団の中で生活し、学校運営も民主的な話し合いのもと、行われています。こうした他者とのかかわりの中で、社会性や協調性を身に着けていきます。

卒業したらどうなるの?

先ほども述べた通り、デモクラティックスクールには、明確な卒業年齢はありません。卒業後の進路指導や就職あっせんもありません。多くの子どもたちは、公教育に戻ることを前提に活動しておらず、それぞれの判断でスクールを卒業し、社会へ出ていきます。スクールで学ぶ中で、将来の職業を選択していくのです。高校認程度試験を受験して大学進学を決める子もいれば、就職する子もいます。発足してまだ日の浅い教育形態なので、卒業生もまだ数十名です。

おわりに

デモクラティックスクールは、既存の公教育とはまったく異なる学びの場です。世界でもまだ数が少なく、公的支援もない状態で自主的に運営が行われています。知識偏重型、偏差値重視の教育とは異なる教育方針は、子どもの生きる力を伸ばしていく可能性を感じます。歴史が浅く、未知数の教育現場ですが、既存の教育になじめない子どもにとっては、有効な選択肢になるかもしれません。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。

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