小さな子どもは、おもちゃでも何でもすぐ口に入れてしまいがち。ですからおもちゃは万が一なめてしまっても有害でない素材で作られているものを選んであげたいですよね。口に入れるものといえば、食べ物。とりわけわたしたち日本人が幼い頃からよく口にする食べ物といえば、お米です。そのお米を原料にしてつくられたおもちゃがあることをご存じでしたか?ここでは、安心安全なおもちゃとして注目されている、お米でできたおもちゃについてご紹介します。
何でも口に入れてしまう赤ちゃんのために
お米でできたおもちゃは、何でも口に入れてなめたりかんだりしてしまう赤ちゃんのために開発されたおもちゃです。国産米を主な原料として製造されています。積み木やラッパ、歯固めなど、いろんな種類のものが発売されていますが、いずれもおもちゃが子どもの口に含まれることを想定したつくりになっています。
赤ちゃんにも環境にも優しいおもちゃ
お米でできたおもちゃは、株式会社ピープルが開発した乳幼児用のおもちゃです。その名のとおり、原料にはお米由来のバイオマスプラスチック(ライスロン)が使われています。しかも、お米が原料の51%も占めています。これだけ高い割合でお米を使い安全基準を満たしているおもちゃを開発することは計り知れない苦労があったのそうです。バイオマスプラスチックは、動植物を原料としてつくられたプラスチック資源です。石油などの化石燃料を使わないこと、燃やしてもダイオキシンなどの有害物質を出さないことで、環境に優しい素材として高い関心を集めています。
国産のお米、国内での製造、安心安全の追求
お米でできたおもちゃに使われているライスロンは、国産のお米と安全性の高いオレフィン系樹脂とを特殊な技術で複合してつくられたバイオマスプラスチックです。しかも、原料のお米はすべて国産。熊本県の契約農家で栽培されたお米のうち、備蓄米や資源米などを使用しています。
製造は栃木県にある工場で、細やかな行程の一つ一つを丁寧に行い、厳しい品質テストを経て市場へと出荷されています。「赤ちゃんにも環境にも優しいおもちゃ」を追求する姿勢と高い品質が評価され、お米でできたおもちゃは2015年のキッズデザイン賞を受賞しました。
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一番のメリットは、赤ちゃんの安全安心
お米でできたおもちゃのメリットとして一番に挙げられるのは、安心と安全です。主な素材がお米でできているプラスチックをはじめ、製品の構造や着色方法など、乳幼児が安心して遊べるよう細やかな配慮がなされています。
プラスチック製のおもちゃに懸念されること
わたしたちの身の周りに広く使われている素材に、プラスチックがあります。プラスチックは成型がしやすく、きれいな色をつけることができるのが特徴です。そのため、おもちゃの原料としても広く利用されています。しかしプラスチックについては、しばしばその安全性について懸念する声が聞かれます。モノマーと呼ばれる原料や、製造の際に使用する添加剤や塗料などから有害な化学物質が溶け出しやすく、人体に影響をおよぼす可能性があると指摘されているからです。
お米のおもちゃが優れている点
お米でできたおもちゃで使われている素材(バイオマスプラスチック)は、一般的なプラスチックと異なり石油でなくお米を原料にしています。51%がお米で、残りのほとんどはポリオレフィンなどのプラスチック素材です。つまり、一般的なプラスチック製のおもちゃに比べてプラスチックの使用が半分になっているということでもあります。また、ラッパの吹き口のように赤ちゃんが直接くわえる部分に使われているのは、曲げたり引っ張ったりする動きにも強いABS樹脂です。もし強い力でかんでしまっても破損しにくいようになっています。
製品への色付けも、歯磨き粉に使われている色素を使い、製造段階で色素を練り込んでいるのだとか。素材に直接混ぜこむために、塗装が色落ちしてしまって体内に着色料が入ってしまうようなリスクを少なくしているのだそうです。
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メンタルコーチとwebライターの兼業をしている40代ワーママです。夫と息子との3人家族。東京生まれ東京育ちの大阪府民です。電車と食べることとヘンテコな踊りと絵本が大好きな、まもなく5歳の息子のお蔭で親として日々成長中です。息子が寝る前に習慣としてつづけてきた絵本の読み聞かせが、もうすぐ通算650冊になります。
Mme_barbon(マダムバルボン)は息子が好きだった絵本『ワニのバルボン』シリーズが由来です。
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