保活中の見学会や、入園前の説明会で。保育園の先生に聞いてみたいこととは何でしょうか?
未就学児の子を持つ保育士が、入園前に聞いておきたい質問リストをご紹介します。事前に確認しておきたい項目はもちろんのこと、「これを聞くのはNG?」と迷いがちな点についてもご解説します。「保育園えらびで失敗したくない」「入園前に不安を解消しておきたい」とお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
保育園に聞いておきたい!基本の質問リスト
保活中に希望する園を見学するとき。あるいは、晴れて保活が成功し入園前の説明会に参加するとき。保育園の先生に、どんなことを質問すれば良いのでしょうか?入園に向けて気になる点、心配な点をクリアにしておきたいですよね。
「これは押さえておきたい」という基本の項目を質問リストにまとめました。ぜひ、園に行く前にチェックしてみましょう。なお、園から配布される資料に記載されているケースも多いため、事前に分かる場合は質問リストから除外してくださいね。
基本の質問リスト(1)園での過ごし方・送迎
園の様子を知りたいなら、まず聞いておきたいのは日々の保育プログラムや送迎にまつわることです。
- 日ごと、週ごとの活動内容
- 晴れの日の過ごし方、雨の日の過ごし方
- 送迎の際のルール
- 毎日の持ちもの、布団など不定期で持参するもの
活動が制限されがちな雨の日の過ごし方は気になるポイントです。室内でも体を使って遊べるスペースがあると嬉しいですね。
また送迎の際は、タブレット端末で入退室を記録したり、着替えをロッカーに入れたりといった作業を保護者に任せている園が多数。忙しい朝にどんなタスクが設けられているかは知っておきたいものです。中には「指定が多すぎる園を希望から除外した」という声も聞きます。
基本の質問リスト(2)食事の内容
食事は調理室が設置されていて、その場で作った物を提供する保育園と、外部の調理施設から提供される園とがあります。一概にどちらが良いかとはいえませんが、気にしておきたいポイントです。
- 食事のメニュー
- 調理の場所
- お弁当持参の有無
- 朝おやつ、午後おやつ、夜おやつの有無とその内容
- (0歳児の場合)授乳で使用する粉ミルクの種類、冷凍母乳の対応可否
なおアレルギーや宗教上の理由で食べられない食品がある場合は、その対応についても聞いておきましょう。自治体の指導のもと対応する項目ですが、前例があるかないか、具体的にどんな風に食事を提供しているかは、園によってさまざまです。
基本の質問リスト(3)3歳以降の保育
都市部では、2歳までと入所期間が決まっている小規模施設も多いですね。そしてそれ以外の小学校入学まで預かってくれる保育園でも、途中で転園する子が珍しくありません。
「園庭が広い幼稚園で遊ばせてあげたい」「集団生活に慣れさせたい」といった希望から、より大規模な幼稚園にシフトするご家庭も多いのです。
あるいは、日中は幼稚園に行き、園バスでそのまま保育園に向かう二カ所通いが定番の園も。ここは保活にも大きく影響するポイントです。入園してすぐに通う0歳・1歳児クラスだけでなく、幼児クラスの様子や転園状況についても聞いてみましょう。
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基本的なポイントはすらすら聞けるけれど…。一番聞きたいのは「この園で良いの?」「入園後はどんな生活が待っているの?」といった、保育園の実態にまつわる質問ではないでしょうか。限られた時間で出会ったばかりの先生から本音を聞きだすのは至難の業ですが、せっかくの機会だからこそ、一歩踏み込んだ質問もしてみたいですよね。質問リストに加えておきたい項目をご紹介します。
相性が分かる質問リスト(1)園の方針は?
希望の園を見極めるうえで大切なのが園の方針にまつわる質問です。あまりに堅苦しい方針があると、敷居が高く感じられるかもしれません。しかし、長く安定して運営されている保育園なら、何かしら重視する点を持っています。
「教育方針を教えてください」と紋切り型の質問をするよりは、「日々どんなことを大切にして保育をしているのか」を聞くのが正解です。
「うちの子は食が細いのですが…」など、こちらの情報を伝えてから質問するのもおススメ。より細かな回答が得られるでしょう。
相性が分かる質問リスト(2)周囲のママの働き方
園の方針と並んで忘れずに質問しておきたいのが、周囲の保護者のライフスタイルです。保育園にはさまざまな職種・業界のママ・パパが集まりますが、利用の仕方を左右するのは、やはりママの働き方。特にママがフルタイム勤務・残業アリ・不定休といった場合は、似たような利用者がどれくらいいるか聞いておきたいもの。
時短勤務のママが中心の保育園では、延長保育や土曜保育の利用者が極端に少ない場合もあります。
- 延長保育を利用するお子さんは、何名くらいいますか?
- 休みが不規則なのですが、平日にお休みする子は少ないでしょうか?
- 夕方のお迎えの時間のピークは何時ごろですか?
送迎が混み合う時間も知っておいて損がありません。他の子と時間を合わせたい方、逆に時間をズラしたい方もいますよね。移動の段取りを考える際にも役立つでしょう。
相性が分かる質問リスト(3)行事の頻度と準備
誕生日会や親子遠足など、どの保育園でも行事は欠かせません。親に負担がかかる行事はあまりに頻繁だと大変。
一方で、園生活に慣れてくるとイベントの楽しさが分かってきたり、イベントを通じてママ同士・パパ同士のつながりもできてきます。また、何かと手間がかかる行事ごとに消極的な園もあると聞きます。イベントの数や内容も大切ですが、園としてどの程度力を入れているのか、そして参加が任意なのか実質強制なのかという点を見極めましょう。
- 保護者の参加が必要な行事は?
- 行事のために準備することはありますか?
- 曜日によって、仕事の調整ができないのですが…
たとえば作品展を平日~土曜日の数日間にかけて開催するなど、保護者が都合をつけやすいように配慮してくれる保育園もありますよ。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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