職場の人や子どもには優しくできるのに、夫にだけ優しくできない。夫の言動にイライラしてしまう。結婚当初は、あんなに幸せな気持ちだったのに…。
こんなことを日常的に思っている方は、いませんか?
実はこれ、多くの妻が抱えている悩みでもあるのです。そして、その不満や不安は、いきなり湧き出てくるものではなく、深い理由が潜んでいると言われています。
この記事では、なぜ妻は夫にだけ優しくできいのか、そして夫に優しくなれる方法についてお話しします。
どうして夫に優しくできないの?
何かにつけて夫の言動が気に障るし、イライラしてしまう。どれだけ気持ちを切り替えて優しく接しようとしても、夫に余計な一言を言われると、それまでの意思が嘘みたいにどこかへ飛んで行き悪想念が湧き出てくる…。こんなこと、ありますよね。
夫に優しくできない時、妻の心はどのような状態になっているのでしょうか?
妻の心にゆとりがなくなっているから
妻は仕事や家事に追われて、心のゆとりがなくなることもあるかもしれません。そこに育児が加わると、休む暇もないでしょう。
また、近年では在宅ワークなどでおうち時間も増えてきていますから、1日中夫の食事を作っている…なんてこともあるかもしれません。いくら夫婦間の家事の役割分担が進んで来ているといっても、妻に比重が傾いている家庭が多いことが考えられます。
日々やることに追われ、心にゆとりがなくなることで、夫の言動を上手く消化したり受け流したりすることができなくなるケースもあります。
夫自体に不満があるから
夫に優しくできないと感じている妻の多くは、夫に何かしらの不満を抱えています。「不満と言うほどのことはないけどな」と思っていても、日常的に感じる大抵の不満は、次のようにとても小さなものです。
- 靴下をいつも裏返しに脱ぐ
- 使ったものは出しっぱなし
- トイレの使い方が汚い
- くしゃみや咳を手で押さえない
- 休みの日は自分だけ寝坊&昼寝
- 作った食事に関してノーコメント
こういったごくごく小さな不満、思い当たりませんか?こういう不満は「これくらい別にいいか」で済ませがちなのですが、不満はどこかに消えていくわけではなく、積み重なって行きます。気づいた時には、自分でも処理できないほど大きなものになってしまい、夫に優しくすることができない状態になってしまうのです。
夫に「理解してほしい」と感じているから
夫に優しくできないのは不満の他に、自分の気持ちを理解してくれていない事も考えられます。
例えば、家事や育児の大変さを分かってくれない、家庭のことをするのは社会に出て仕事をするよりも楽だと思われているなどが、これにあたるかもしれません。
また、少し専門的になりますが、心理学の考え方に当てはめると「投影」と呼ばれる状態になっている可能性も。これは、自分に対する不満や自己嫌悪している部分と同じものを持っている人に対して、攻撃をしてしまうというものです。
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夫に優しくできない時の対処法について
夫に優しくできない状態は、お互いにとっていいものではありません。この記事を見ている方の多くは、きっと夫に優しくしたいと思っていることでしょう。
夫に優しくできない時には、次のようなことを試してみてください。
気分転換をする、心の健康を心がける
夫に優しくするにも、気持ちの整理をするにも、あなたの心の健康状態が万全でなければ、良い結果は生まれにくくなります。
そのため、まずは気分転換をする、自分の心と身体を労わってあげることを第一段階としましょう。自分の心の辛さに気づくだけでも、心は良い状態へと向いてくれるものです。
自分自身の気持ちを整理してみる
夫に優しくできない時は、怒りや憎しみが湧いている時が多いので、冷静な思考や判断ができにくくなります。その状態で話し合いをしてしまうと、ただ相手を責めるだけになりがちです。
また、前にも触れたように、自分に対する負の感情を相手に投影していたり、一番身近な存在であり感情をぶつけやすい夫にイライラをぶつけていたりしている可能性もゼロではありません。
まずは冷静になり、今の自分の心の状態や不満に思っていること、自分は何を望んでいるのかなど、自分自身の心と向き合ってみましょう。
気が済むまで夫と話し合う
自分の気持ちを整理してから、夫と話し合いましょう。
冷静になる前に自分の感情をぶつければ、夫婦喧嘩になりかねません。冷静に相手の意見も聞きつつ、自分の思いを相手に理解できるように聞いてもらうようにしましょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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